高速道路を気持ちよくドライブしていたのに、突然のトラブル発生!なんと、高速道路の上で動けなくなってしまいました。
こんなとき、あなたはどうしますか?
もちろん、真っ先に助けを呼ばなければいけませんが、実は忘れていると交通違反に問われる、大事なことがあるのです。
高速道路で起きるトラブルランキング上位の事象と、違反を避ける知識、最近悲惨な事故の多い、トラブルで路肩に停車していて追突される事故を防ぐために、必要な知識を覚えておきましょう。
高速道路で起きるトラブルランキング
2013(平成25)年のデータですが、高速道路では1年間に、なんと11万件のトラブルが発生しています。
単純計算で、1日に300台の車が日本の高速道路でトラブルに見舞われています。
発生件数上位のトラブルをランキング形式に並べると、次のとおりです。
1位:タイヤやホイール破損、パンク
2位:バッテリーあがりなど
3位:ガス欠
4位:オーバーヒート
ガス欠は論外ですが、タイヤやバッテリーなど、身近なパーツのトラブルが多いことは、誰もがいつでも高速道路でトラブルに見舞われる可能性があり、トラブルが発生したとき慌てないためにも、正しい対応法を身につける必要があるのです。
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後続車に停止していることを伝える
高速道路で、パンクやオーバーヒートが起きたときは、まず路肩に車を寄せましょう。
そのあとで、停止表示板や発煙筒などを用いて、後続車両に停車中であることを伝える必要があります。
重要なことは、高速道路の上でやむを得ず停止する場合、停止表示板の設置が義務付けられています。
ハザードランプを点滅させるだけではダメで、停止表示板を設置しないと、設置義務違反に問われてしまいます。
自分の車にないという方は、最初から装備されている車は少ないので、カー用品店やネットで買って、車内に置いておきましょう。
停止表示板を設置し、さらに発煙筒も着火させます。夜間は必ずハザードランプも点灯します。
二次事故を防ぐ
停止表示板を設置する場合、車の停止位置から100メートルくらい離して設置します。
停止位置から近すぎると、後続車からの発見が遅れて追突される二次事故の危険性がありますが、100メートルくらい離せば、後続車は遠くから発見しやすく、十分に速度を落とすなど余裕をもった対応ができます。
停車した車の中に絶対にとどまらない
後続車が、停車中の車両に気づくのが遅れて、追突する事故が多発しているので、二次事故に遭わないためにも、絶対に停車している車の中にとどまってはいけません。
雨や雪が降っていても、車の外に出て安全な場所に退避します。ガードレールの外で退避することがベストです。高速道路の上を歩き回ってはいけません。
パンクしたとき、路側帯でのタイヤ交換も、後続車に追突される危険があるのでダメです。
ロードサービスを呼んで、車を撤去してもらいましょう。
非常電話の正しい探し方と使い方
高速道路で積み荷を落としたときなどは、非常電話で道路管理者や警察に連絡して、落下物の除去を要請します。
通報連絡は、安全な場所に退避してから行うのが基本です。
非常電話は、すぐ目の前にあればよいですが、非常電話のある位置がずっと離れている可能性もあります。
前方に向かって歩くと、後続車が気づくのに遅れてはねられる可能性があるので、後方(今走ってきた方向)に向かって探します。距離があるので、通行車両や足元に注意しましょう。
停止表示板を設置して停車すると駐車違反?他に必要な知識
高速道路で停止表示板を設置して停止すると、駐車違反にならないか?という疑問がありますが、後続車に停止していることを伝える必要な措置なので、駐車違反にはなりません。
高速道路でエンジンが動かなくなったとき、車両保険の適用は受けられませんが、ロードサービスやレンタカーの特約は受けられるので、自分の保険の契約内容を確認しておきましょう。
首都高速などは、ガードレールの外に退避しようがありません。そんなときは壁に張り付くしかありません。
停止している車の前に立つと、気づくのが遅れた後続車に追突されたとき、自分の車にはねられる可能性があります。
まとめ
筆者の母が、首都高を走っている最中に、車が動かなくなったことがあります。
そのときは、たくさんの後続車のドライバーが助けてくれましたが、そんな親切に助けられることは非常に稀で、多くの車が先を急ぐ高速道路では、自分の身は自分で守るのが基本です。
後続車に追突される危険のある高速道路は、ある意味弱肉強食の世界なので、車も大事ですが、命を守る方がもっと大事なのです。