車は、アクセルを踏んで加速するのは簡単ですが、衝撃なくスムーズに止めるのは、意外とむずかしいのです。
車が止まったときに、首がカクンとなった経験、ありませんか?
フットブレーキの使い方が上手くなると、乗り心地が安定して「首がカクン」もなくなり、燃費も劇的によくなるなど、よいことずくめです。
フットブレーキの使い方が上手くなる方法と、どんなメリットが得られるかをお話しします。
フットブレーキは下まで強く踏み込まない
信号で停止するときに、首がカクンとなるのは、ブレーキペダルを下まで強く踏みすぎています。
フットブレーキは完全に下まで踏み込まず、スピードが落ちたところでブレーキを踏んだ足を少し戻し、さらにブレーキを踏んで、車が止まりそうになったところで、もう一度足を少し上に戻すと、衝撃がなく「いつ止まったの?」というくらいスムーズに停止します。
電車のブレーキも、止まるまでかけっぱなしではなく、スピードが落ちると緩め、もう一度ブレーキをかけ、止まる寸前にブレーキを緩めているので、衝撃なく停車するのです。
アクセルワークで速度を調整する
フットブレーキの使い方が上手くなると、巡航しているときのアクセルワークも上手になります。
アクセルを踏んだりフットブレーキを踏んだりを繰り返す運転は、乗り心地が悪くなります。
フットブレーキが上手くなると、一定の速度を保ってからブレーキを踏むと、よりソフトに止まることがわかってきます。
アクセルを踏んで加速したら、少し足を離し、スピードが落ちたらアクセルを踏むアクセルワークで速度を調節し、停止するときだけフットブレーキをかける走り方が身につきます。
筆者は日々実践して、停止する寸前までブレーキをほとんど踏まないことが、よくあります。
無駄な加速やブレーキがなく、ほぼ決まったスピードで走行するので、乗り心地も燃費もよくなります。
前方に赤信号が見えたら、アクセルペダルから足を離して惰性で前に進み、信号の手前でフットブレーキを踏めば、さらに乗り心地と燃費がよくなります。
アクセルワークと少しのフットブレーキで劇的に燃費がよくなる!
どれくらい燃費がよくなるか、アクセルワークで速度を調節する筆者の例で検証します。
車種の違いによって、一概に同じ数値になるとは言い切れませんが、筆者が現在乗っている中古車は、速度計の平均燃費が、筆者が乗り始めたころはリッター11キロを示していました。
3か月くらいでリッター1キロずつ向上する感覚で、ほぼ1年3か月でリッター16キロ、最終的に1.5.倍も燃費がよくなりました。
フットブレーキを踏みすぎてはいけないもう一つの理由
長い下り坂でフットブレーキを長時間使い続けると、ブレーキがオーバーヒートします。
最近のディスクブレーキは冷却効果が高いですが、まったくオーバーヒートしないとは言い切れません。
強く踏んでもブレーキが効かない状態が、フェードという恐ろしい現象です。
ディスクローターを押さえ込むブレーキパッドの摩擦力が低下し、ブレーキを踏み続けると、ますます効かなくなります。
マジでヤバいフェード現象
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車を運転していて怖いのは事故に遭うことですが、事故よりも身近な恐怖、それは、ブレーキが効かない状態になることです。 エンジンが車の心臓なら、ブレーキは最後の生命線です。 普段の基本的な運転操作で可能な ...
こんなときは、あらかじめエンジンブレーキを使うほかに、ポンピングブレーキを使います。
また、通行量の多い道路でやたらとフットブレーキを踏むと、渋滞が悪化することもわかってきています。
練習で上手くなるポンピングブレーキ
ポンピングブレーキは、危険を回避するブレーキの踏み方ですが、一気に下までフットブレーキを踏み続けるのではなく、小刻みにブレーキを踏み続けると、短い距離で停止して危険を回避でき、首がカクンとなることもありません。
よく効きますが、ふだん練習していないと、緊急時にとっさにできません。
筆者は、広い道で、通行量の少ないときに練習しています。これを繰り返すと、とっさのときも慌てずにポンピングブレーキで、短い距離をショックなく停止させることができます。
筆者は、とっさのポンピングブレーキで危険を2度回避しました。これは練習のたまものです。
まとめ
フットブレーキは下まで強く踏みすぎず、止まりそうなところで、ブレーキを踏んだ足を少し上に戻すと、衝撃なく止まります。
フットブレーキの使い方が上手くなると、アクセルワークが身について乗り心地も燃費もよくなり、狙った位置に止めることができます。とっさのときに危険も回避しやすくなり、車をコントロールしている感覚が面白くなります。
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