運転中のハンズフリー通話はOK?ダメ?違反にならない使い方はこれだ!

クルマを運転中に携帯電話を手に持って通話すると、罰則を受けてしまいます。

そこでハンズフリーのイヤホンや、クルマに装備されているブルートゥース(以下、Bluetoothと表記)を使えば、手に持つこともありません。

カー用品店で様々なアイテムが売られているのを見る機会は多いでしょう。

ところが、ハンズフリーを使って運転中に携帯電話で通話することは、全面的にOKというわけではないのです。

この記事では、こちらの3点について徹底解説します!

またハンズフリーやBluetoothブルートゥースを使用する場合の問題点と、正しい使い方を検証しました。

目次

ハンズフリー通話は違反になるの?

ハンズフリーでの通話は、警察が「違反ではない」という見解を示しているのに、一部の都道府県では条例で禁止しています。

いったいハンズフリー通話は違反なのか、違反なら根拠は一体何なのか?何が何だかわからなくなりますね。

ハンズフリーの疑問点

そこでハンズフリーの疑問点を検証していきましょう。

違反行為の範囲は?

道路交通法では、簡単にいうと運転中に携帯電話で通話すること、画面を注視することを違反行為としています。

警察庁の見解では、「注視」とは2秒以上見続けるとしています。

運転中に携帯電話の一部を手で持ち、ほんの少しだけメールやLINEをチェックすることも、アウトなのです。

信号待ちでのスマホ操作も違反になる?

警察は「信号待ちで携帯電話を操作することは違反ではない。信号が変わったらすぐ操作を中断してください」という見解を示しています。

ところが、取り締まりの現場では「いつ信号が変わるかわからないので、すぐ発進できる準備が必要であり、完全な停止とはいえない」と、取り締まりの対象としているようです。

スマホはLINEなどを見ている間に信号が変わり、気づかないことはありがちでしょう。

信号が変わったあとはもちろん、信号が変わる前でも現状の取り締まりでは違反の可能性が高いです。

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カーナビの操作も違反になる!

道路交通法では、「自動車に取り付けられた画像表示用装置」の画像を注視することも違反で、当然カーナビも当てはまります。

ただ、「カーナビを操作してはいけない」とは法律にはありませんが、目的地の設定など、画面を注視しないとできない複雑な操作は、結局違反となるでしょう。

一部のカーナビでは、運転中の操作に制限があります。

携帯電話使用等違反(ながら運転)の罰金はいくら?

運転中、携帯電話の使用で事故を起こした「交通の危険」と、運転中に携帯電話を使っただけで、交通の危険は起こしていない「保持」によって異なります。

交通の危険の場合

  • 罰則:3か月以下の懲役または50,000円以下の罰金
  • 反則金:9,000円
  • 違反点数:2点

保持の場合

  • 罰則:50,000円以下の罰金
  • 反則金:6,000円
  • 違反点数:1点

しかし、運転中の携帯電話の使用は「ながら運転で事故多発!」で説明していますが、さらなる厳罰化が実施されます。

違反点数、反則金ともに引き上げ

出典:ながら運転・改正道交法施行令で罰則強化!罰則や反則金を解説。| Park blog

法案が国会で可決され2019年12月1日に施行されることに。

衆院本会議で可決・成立

運転中の通話だけでなく、スマホや携帯電話を手に持って使う「ながら運転」での改正道路交通法が、2019年5月28日衆院本会議で可決・成立しました。

この道交法施行令改正案は2019年12月1日から施行予定で、違反点数・反則金が現在の3倍になるだけではなく、懲役刑が課せられるなど厳罰化されています。

また、自動運転(レベル3)で、緊急時にすぐに手動運転に切り替えられる状態であれば、スマホを使用できるようになります。来年5月までに施行。

改正法では、携帯電話を操作しながら運転し、事故を起こすなど交通危険を生じさせた場合、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されるほか、危険がなくても「携帯電話使用(保持)」違反になり、6月以下の懲役または10万円以下の罰金刑を設けています。

参考:道路交通法 第71条第5号の5 運転者の遵守事項

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ハンズフリーでも運転への影響は避けられない

運転中に携帯電話で通話すると、通話に気をとられて前方の状況に対する注意力が薄れ、片手で携帯電話を持つためにハンドル操作が不十分になり、危険性が大きくなります。

携帯電話で通話しながら、問題なさそうに運転しているドライバーを見かけることがありますが、科学的に検証すると、「ながら運転」は運転を惰性で行っている状態なのです。

惰性で運転している状態は、運転に集中して安全に気を配っているとは言えませんね。

ハンズフリーは手に持って通話する必要はないため、安全性に問題はなさそうですが、実はハンズフリーでも、ブレーキを踏むのが遅れて空走時間が長くなり、事故を起こす危険性が高いことが実験で判明しているのです。

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ハンズフリーの携帯電話での通話を条例で禁止している自治体もある

運転中に携帯電話を片手で持って通話する場合とは違い、ハンズフリーやBluetoothブルートゥースは片手で持ったり画面を注視したりすることはないので、罰則の対象にはなりません。

しかし、条例でハンズフリーでの通話を禁止している自治体があります。

携帯電話・ヘッドホンの都道府県別禁止一覧

都道府県 携帯電話 禁止年 ヘッドホン 禁止年
北海道 2012年 2012年
青森県 2008年 2008年
岩手県 2008年 2008年
宮城県 2009年 2009年
秋田県 2008年 2008年
山形県 2012年 2012年
福島県 2009年 2009年
群馬県 2001年以前
埼玉県 2009年 2009年
千葉県 2009年 2009年
東京都 2009年 2009年
神奈川県 2011年 2011年
新潟県 2012年 2012年
石川県 2012年 2012年
福井県 2011年 2011年
山梨県 1972年
長野県 2009年 2009年
岐阜県 2009年 2009年
静岡県 2009年 2009年
愛知県 2012年 2012年
三重県 2011年
滋賀県 2009年 1978年
大阪府 2008年 2008年
兵庫県 2008年 2008年
奈良県 2012年 2012年
和歌山県 2009年 2009年
鳥取県 2011年 1992年
島根県 1980年
岡山県 2011年 2011年
山口県 2009年 1979年以前
徳島県 2008年 2006年以前
香川県 2009年 2009年
愛媛県 2009年 2006年
高知県 2009年 2006年
福岡県 2012年 2012年
佐賀県 2011年
熊本県 2009年 2002年以前
大分県 2009年 2009年
宮崎県 2009年 2009年
鹿児島県 2009年 2009年
沖縄県 2009年 2009年

引用:携帯電話及びヘッドホンの使用禁止に関する研究|政策研究大学院大学 まちづくりプログラム

一覧表で携帯電話の欄に「○印」があるのは、ハンズフリーも含めて禁止していると考えたほうが良さそうです。

調査の行われた2013年2月現在、一覧にない茨城県、栃木県、富山県、京都府、広島県、長崎県においては、携帯電話・ヘッドホンともに条例で禁止されていません。

ただし、最新の情報ではありませんので、対象の府県警で確認してください。

ハンズフリー通話を一部の自治体が禁止する根拠

罰則の対象ではないのに、条例で禁止している自治体があるとは、どういうことなのでしょうか?

ハンズフリーには、イヤホン式や据え置き式でスピーカーを通して通話するタイプがあります。

イヤホン式は、耳にイヤホンをさし込んで通話しますよね。

イヤホン式で問題になるのは、イヤホンを耳にさすことで、周りの音が聞こえなくなる可能性があることです。

ipodやウォークマンなどの音楽プレーヤーを使い、ヘッドフォンで音楽を聴いて運転する行為は違法ですが、何故かはすぐわかりますね。

運転中に、後方からパトカーや救急車がサイレンを鳴らして接近してくることはよくあります。

また、苦い思いをした方も多いと思いますが、運転中に一時停止違反などで、後方からパトカーに「ナンバー○○○○の運転手さん、左側に寄って停止してください」と呼ばれることがありますよね。

後方からのサイレンや、パトカーからの呼びかけが聞こえないとややこしいことになります。

一部の自治体が条例でハンズフリーの通話を禁止しているのは、運転中に音楽プレーヤーでヘッドフォンを使う行為を禁止することと整合性をとっている面があります。

Bluetoothの無線操作なら大丈夫?

筆者がBluetoothブルートゥースを装備しているクルマを購入したとき、ディーラーの営業マンは、運転しながら通話できると説明しましたが、違法という注意はしませんでした。

Bluetoothの無線操作でスピーカーを通して通話する場合、イヤホンを挿しているわけではないので、後方からのサイレンも聞こえます。

クルマの外からは通話しているかどうかわからず、現行犯として取り締まりようがないので違法としようがないこともあり、Bluetoothなら問題がなさそうに思えます。
ところが、そうとは言い切れないのです。

運転中のハンズフリーやBluetoothの正しい使い方

Bluetoothブルートゥースの無線操作で通話する場合も、込み入った話だと相手の意図を真剣に理解するには神経を使うので、運転に対する集中力は低下します。

また、携帯電話が普及すると、重要な用件を時と場合を選ばず伝えることができます。そのため、運転中に電話を受けた場合、メモをとる必要もあるでしょう。

ハンズフリーやBluetoothで運転中に電話を受けても、「かけ直します」と対応し、安全な場所にクルマを停めて通話を再開するのです。

この方法こと、いつでも電話を受けられ、かつ安全を守ることができる、携帯電話とハンズフリーの長所を生かした最も正しい使い方ではないでしょうか。

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運転中のスマホ通話は当然NG

車を運転している時にスマホで通話している人をいまだに見かけることがありますよね。

運転中に携帯電話を使用することは、どんな危険が潜んでいるのでしょうか?

交通の危険の場合

通話しながら運転すると操作が不安定になる

運転中にスマホで通話する行為は、どうしても片手でハンドルを操作することになります。

通話していると前方の様子や周囲の状況に対する注意力が散漫になり、重大事故を引き起こす原因につながります。

このため運転中に携帯電話で通話することは、「特に危険な行為」とみなされ、罰則の対象とされることになりました。

参考:ながら運転の罰金や点数は?

助手席の同乗者と会話するのと変わらない?!

助手席に座っている人と会話するのと違って、携帯電話を耳に当てる時点で集中力が途切れます。

周囲の状況に気を配りながら運転するだけでも神経を使います。

通話では相手の表情や言葉の真意を考えることで、運転に対する集中力が極端に落ちることになります。

通話中は惰性で運転を行っていることになるので、事故を起こす危険度が大きくなってしまうのです。

ハンズフリーでも運転には注意しよう

  • ハンズフリーは条例で禁止している自治体がある。
  • Bluetoothでも運転に対する注意力が低下することは避けられない。
  • ハンズフリーやBluetoothがあっても、運転中に携帯電話が鳴った場合はかけ直すと対応し、安全な場所にクルマを停めて通話することが正しい使い方といえる。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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