高速道路を走っていて、オービスが真っ赤に光った瞬間に「やばい!」
次の瞬間に頭に浮かぶのは、「一発で免停だ…」
高速道路を走るドライバーを恐怖に陥れるオービスに、最近異変が起きています。一部の高速道路や一般道路で、設置されていたオービスの撤去が行われているというのです。
警察がスピード違反の取締りを諦めるとは思えませんが、一体何を意味するのでしょうか。
オービス撤去の背景と、最新のスピード違反の取締り事情を探ってみましょう。
知れ渡っているオービスの設置場所
オービスの設置場所は、中央自動車道では高井戸-八王子間の上り線では、わずか20kmの間に5か所、対して下り線には3か所、中央道は山の中を走るのでカーブが多く、スピードを出しようがないので、八王子-小牧間300kmの間に上下線4か所ずつとそれほど多くはありません。
東名高速道路は直線が多いので、東京-小牧間には下り線に6か所、上り線に3か所設置されているなど、オービスの設置場所の情報は知れ渡っていました。
関越自動車道の練馬-越後湯沢間の下り線に3か所、上り線に2か所設置されていたオービスのうち、上り線からはオービスの設置場所が消滅したそうです。一体、どういうことなのでしょうか?
意外に少ないオービスの検挙率と特殊事情
オービスのスピード違反の取り締まりに占める検挙者の割合は、思った以上に少なく、わずかに数パーセント程度でく、スピード違反の罰金や反則金は、いわゆるネズミ捕りや追尾式が大半を占めるのだそうです。
オービスの設置場所が知れ渡っていることも、検挙率の低さに関係しているでしょう。
しかし、警察のネズミ捕りや追尾式のスピード違反の取締りは、設置場所も必要なうえ、手間と人件費がかかります。
その他にも、オービスは24時間365日、全天候で監視しているので、意外と故障が多いのだそうです。
故障を修理しているところを、警察は大っぴらに見られたくないでしょう。
メンテナンスがままならない事情も、オービスの撤去につながっていることも考えられます。この問題を解決するのが、新しく開発された簡易型の移動オービスです。
取り扱いが簡単な移動式オービス
10月27日付け富山新聞32面にも載っていましたので、アップしておきます
富山県警 移動オービス2台目運用開始昨年の新聞報道では”なるべく早い時期に3台まで増やしたい”とありましたので
来年度また増えるかも pic.twitter.com/iLBcx9I3iy— okaoka (@zukinkinkin2) 2018年10月27日
移動式のオービスなら設置も簡単で、場所を選ばす必要な人員も少なくてすみます。
また、従来の設置式オービスは、設置場所が知れ渡ってネットなどで拡散しているため、取締りの効果が薄れていますが、移動式なら設置場所も自由自在なので、特定されて情報が広く拡散することもありません。
但し、移動式のオービスによる取締りにあたって、事前の予告なく運転者の画像を撮影することは肖像権侵害にあたるので、速度取締機による取締りを行っていることは、事前に告知しなければなりません。
だいたい、移動式のオービスの設置場所から500メートル手前に、速度取締機による取締りを行っている予告の看板が立てられるようです。
設置式オービスが引き続き新設される高速道路も
東北自動車道や九州自動車道のように、設置式のオービスが新設されている路線もあり、ますます混乱しますが、諸状況から設置式オービス設置が有効と判断されている可能性があります。
つまり、設置式オービスが有効な路線は、メンテナンスの状況を見ながら設置式オービスで取締りを行い、それ以外の路線は移動式オービスや、パトカーもしくはヘリコプターからの監視で取締りを行う方針としている可能性が考えられます。
警察がスピード違反の取締りを緩めるとは、どう考えてもあり得ません。むしろ、どの場所でどう見られているかわからないと言えそうで、くれぐれも油断は禁物です。
オービスの取り締まりについては「オービスが光った!?初心者が気づかない「赤い悪魔」を怒らせない簡単チェックポイント」でも詳しく解説しているので参考にしてください。
まとめ
- 設置式オービスの検挙率は意外に少ない。
- 設置場所が知れ渡っていて、取締りの効果が少ない。
- 特殊な機器で24時間監視のため、オービスは故障が意外と多い。
- 移動式オービスなら、場所を選ばす手間も人員も少なくすむ。
警察がスピード違反を見逃すとは思えません。把握しているオービス設置場所に限らず調子に乗ってアクセルを踏み込みすぎないよう、注意しましょう。