【車のローン審査】基準は?通らない理由と、申し込む前に自分で確かめる方法

車のローンを申し込む前って、落ち着かないですよね。

「パートだけど大丈夫かな」「勤続半年しかない」「昔、携帯代を滞納した気がする」。審査は中身が見えないので、不安だけが膨らみます。銀行のサイトを読んでも「年収200万円以上が目安」くらいしか書いていなくて、結局よくわからない。

ただ、実は審査の一部は法律で計算方法が決まっていて、自分で電卓を叩けます。それに、自分の信用情報も500円で見られます。中身が見えないと思っているだけで、けっこう見えます。

この記事では、公式に公開されている情報だけを使って、審査の中身を分解します。

目次

先に結論から

  • 車のローンは銀行系とディーラー系(信販)で審査する人が違います。落ちた理由も別です
  • ディーラー系には「支払可能見込額」という法律で決まった計算式があります。自分で計算できます
  • しかも車には法律上の例外があって、その額を超えても組めることがあります
  • 携帯の通話料の滞納は信用情報に載りません。載るのは端末の分割代金です
  • 税金の滞納も、そのままでは信用情報に載りません
  • 申し込む前に、500円で自分の信用情報を見られます

そもそも、誰が審査しているの?

ここが最初のつまずきどころです。「車のローン」とひとくくりにされがちですが、中身は別物です。

銀行系マイカーローン ディーラーローン(信販系)
審査するのは 銀行・信用金庫・労金・JAなど 信販会社(オリコ・ジャックスなど)
根拠になる法律 割賦販売法の対象外 割賦販売法の「個別信用購入あっせん」
金利 低めなことが多い 高めなことが多い
車の名義 自分になるのが一般的 完済まで信販会社などになることがある
手続き 自分で銀行に申し込む お店がまとめてやってくれる

つまり審査する会社も、従っている法律も違います。だから「ディーラーで落ちたから銀行もダメ」とは限らないし、その逆もあります。1社落ちて諦めるのがいちばんもったいないです。

ディーラー系には、法律で決まった計算式があります

ここがこの記事でいちばん知ってほしいところです。

ディーラーローンやクレジットカードのように、信販会社が後払いを引き受ける取引は割賦販売法の対象です。この法律は信販会社に対して、契約前に「この人はちゃんと払っていけるのか」を調べることを義務づけています。その物差しが支払可能見込額です。

計算式は公開されています。カード会社各社が同じ式を出しています。

支払可能見込額 = 年収 - 年間請求予定額 - 生活維持費

「生活維持費」は自分で決められません。法律(割賦販売法施行規則)で金額が決まっています

同一生計の人数 住宅ローン・家賃の負担なし 住宅ローン・家賃の負担あり
1人 90万円 116万円
2人 136万円 177万円
3人 169万円 209万円
4人以上 200万円 240万円

※この表はジェーシービーとUCカードが公表している金額です(2社とも同じ数字でした)。人数や住宅費の情報がわからないときは240万円で計算されます。

実際に計算してみます

年収300万円、ひとり暮らしで家賃あり、他にカードのリボが年12万円ある人の場合。

300万円 -(年間請求予定額)12万円 -(生活維持費)116万円 = 172万円

この172万円が、1年間に払える見込みとされる額です。つまり、年間の支払いがこの範囲に収まるかどうかが一つの目安になります。月々に直すと14万円くらい。ここから他のローンを引いていくと、車にいくら回せるかが見えてきます。

紙に書いてみるだけで、「自分は無謀なのか、いけそうなのか」がはっきりします。申し込む前にやっておくと、落ちたときのダメージがぜんぜん違います。

ただし、車には例外があります

ここは希望のある話です。

「支払可能見込額を超えたら絶対アウト」ではありません。経済産業省が公開している割賦販売法のFAQには、こう書かれています。

自動車など比較的高額であっても生活に必要とされる耐久消費財については、用途、過去の利用状況、生活における必要性を調査し、支払総額が生活水準に照らして相当であることなど確認した場合には、1年間の支払額が支払可能見込額を超える自動車ローン(個別信用購入あっせん)の契約を締結することが可能です。

かみくだくと、車は生活に必要だから、ちゃんと事情を確認できれば計算式を超えても契約していい、と法律の側が認めているということです。

だから申し込むときは、なぜ車が要るのかを具体的に言えるようにしておいてください。「通勤に使う」「子どもの保育園の送迎に要る」「電車が1時間に1本しかない」。これは情に訴えているのではなく、法律が調査項目として挙げていることです。堂々と言っていいことです。

「これって影響ある?」を切り分けます

携帯代を滞納したことがある

ここは多くの人が誤解しています。日本信用情報機構(JICC)の公式FAQにはこう書いてあります。

通話料金等のみであれば割賦商品に含まれないため信用情報機関には登録されません

携帯電話本体を分割で購入されている場合は割賦料金として登録され、延滞基準に該当すれば延滞情報が登録されます

つまり通話料やプラン料金の遅れは載りません。載るのは端末を分割で買っている場合の、その分割代金です。携帯の分割は法律上ローンと同じ扱いなので、そこだけ切り分けて考えてください。

ただし、携帯代をクレジットカード払いにしていて、そのカードの支払いが遅れた場合は、カードの延滞として載ります。

奨学金を延滞したことがある

日本学生支援機構(JASSO)は公式サイトで、延滞3か月以上になると個人信用情報機関への登録対象になると明記しています。登録されるのは氏名・生年月日・住所・電話番号・勤務先などの本人情報と、貸与金額・最終返済日などの契約内容、そして返済状況です。

そして重要なのがここ。登録された情報は返還完了から5年後に削除されます。「一生ついて回る」ものではありません。

税金を滞納している

JICCの公式FAQにこう書いてあります。

公共料金、税金の支払情報は、口座引落し等直接お支払いされている場合は、JICCに登録されません

つまり税金の滞納そのものは信用情報に載りません。信用情報機関が集めているのは、加盟しているクレジット会社などからの情報だけだからです。

ただし、税金をクレジットカードで払っていてそのカードが遅れた場合は、カードの延滞として載ります。あくまで「税金だから載る」のではなく「カードが遅れたから載る」ということです。

申し込む前に、自分の信用情報を見ておく

不安の正体は、たいてい「思い出せないこと」です。だったら見てしまうのがいちばん早いです。

CIC(指定信用情報機関)は本人向けの開示制度を持っています。公式サイトに書かれている条件はこうです。

方法 手数料 必要なもの かかる時間
インターネット 500円 スマホ、CICに登録されている電話番号、マイナンバーカード その場で画面に表示
郵送 1,500円 申込書、本人確認書類 1週間〜10日ほど

受付は毎日8:00〜21:45。支払いはPayPay、楽天ペイ、キャリア決済、クレジットカードなどが使えます。

ひとつ知っておいてほしいのは、CIC自身がこう言っていることです。

CICでは、クレジットの審査を行っておらず、会員各社が独自の審査基準により総合的に判断しております。

「CICに載っているから落ちる」わけではありません。判断しているのは各社です。同じ情報でも、会社によって結論が変わります。だから1社落ちても次があります。

パート・派遣・勤続年数が短いとどうなる?

正社員でないと組めない、ということはありません。ただ、審査で見られているのは収入の安定性なので、そこを補う材料を用意すると変わります。

  • 勤続年数:短いほど不利になりやすいので、転職の直前・直後の申し込みは避けたほうが無難です
  • 借入額を下げる:審査は「その人」だけでなく「その金額」も見ます。予算を落とすと結論が変わることがあります
  • 頭金を入れる:借りる額そのものが減ります
  • 同じ勤務先で長く働いている:非正規でも、継続していることは説明できる材料です

予算を落とす話は現実的です。新車と中古車でどっちが自分にとって得なのかは、新車か中古車どっちがコスパ最強?現役営業マンが解説に実例つきでまとまっています。同じ金額でも交渉次第で買える車は変わるので、車の値引き交渉のコツも先に読んでおくと効きます。

それでも落ちてしまったら

まず、1社の結果がすべてではありません。銀行とディーラーは審査する会社が違います。銀行同士でも基準は違います。ダメだった理由が信用情報なら、開示して事実を確認してから次に行くのが確実です。

どこに出しても通らないときの最後の選択肢が自社ローンです。販売店とあなたが直接、分割払いの契約を結ぶやり方で、信販会社が入らないので信用情報を見に行くことがありません。だから審査に落ちた人でも買えます。

ただし自社ローンにも注意点があります。「金利0%」とうたっていても別途手数料がかかることがあったり、支払いが遅れるとエンジンが止まる装置を付ける店もあります。仕組みは店によってまったく違うので、選ぶ前に中身を確認してください。

どこに出しても通らなかったときは

  • オトロンは自社ローン専門の中古車販売店。オートバックスセブンのグループです
  • 自己破産や任意整理をした方も使っていると、公式サイトに書いてあります
  • 事前審査は無料・最短15分。落ちてもお金はかかりません

オトロンの無料事前審査を見てみる »

全国21店舗(2026年3月末時点)。金利0%/別途分割事務手数料等の諸費用あり

よくある質問

審査にはどれくらいかかりますか?

会社によります。銀行系は仮審査で数日、本審査を含めると1〜2週間かかることもあります。ディーラー系はお店が窓口になるぶん早いことが多いです。急いでいるなら、申し込む前に「結果はいつ出ますか」と聞いてしまうのが確実です。

審査に落ちたことは記録に残りますか?

申し込みをした事実(申込情報)は信用情報機関に登録されます。短期間に何社も申し込むと、その履歴自体がマイナスに見られることがあるので、下調べをしてから出す先を絞るほうが安全です。

年収がいくらあれば通りますか?

金額だけで決まりません。同じ年収でも、他の借入がいくらあるか、家族が何人か、住宅費を負担しているかで支払可能見込額は変わります。まず上の計算式に自分の数字を入れてみてください。

ブラックリストという名簿はあるんですか?

ありません。「ブラックリスト」という名前の名簿は存在しません。あるのは信用情報機関に登録された延滞などの記録で、それも一定期間で消えます。奨学金なら返還完了から5年後です。

まとめ

  • 銀行系とディーラー系は審査する会社も法律も別。1社落ちても終わりじゃない
  • ディーラー系の物差しは年収 − 年間請求予定額 − 生活維持費。自分で計算できる
  • 車は生活必需品なので、その額を超えても組める例外が法律で認められている
  • 携帯は端末の分割だけが載る。通話料は載らない
  • 税金の滞納は、そのままでは載らない
  • 奨学金の延滞は返還完了から5年後に消える
  • 不安なら500円で自分の信用情報を見る。CIC自身「審査はしていない」と明言している

審査は運任せのくじ引きではありません。計算できる部分があって、自分で確認できる情報があって、法律が認めている例外もあります。

まずは電卓と、500円の開示から。それだけで、申し込む前の景色がかなり変わります。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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