【車が全損】保険金だけで終わらせない。全損でも車を売る方法と、順番を間違えると損すること

「全損です」と言われると、車がゼロ円になった気がしますよね。

でも、全損は「車の価値がゼロ」という意味ではありません。それどころか、やり方を間違えなければ、全損の車はまだお金になります。逆に、やり方を間違えると保険会社とトラブルになったり、もらえるはずのお金を取りこぼしたりします。

ここは順番と手続きがすべてです。この記事では、全損と言われたときに車をどうすればいいのか、どこで間違えやすいのかを、公式・公的な情報だけで整理します。

車が自分の手元にあるなら、全損でも売れます

  • 全損車・修復歴車も買取対象。海外輸出ルートで値がつきます
  • レッカー代・書類手続き・査定はすべて無料。動かない車も持ち出しなし
  • まず保険会社に「この車は誰のものになるか」を確認してから査定へ

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保険金を全額受け取ると車は保険会社のものになります。手元に残すなら請求前に相談を

目次

先に結論から

  • 全損には物理的全損(直せない)と経済的全損(修理費が時価額より高い)の2つがあります
  • 車両保険で全損保険金を全額受け取ると、車は保険会社のものになります。勝手に売れません
  • だから車を自分で売りたいなら、保険金を請求する前に保険会社へ相談。順番が逆だと詰みます
  • 相手の賠償だけのケースや、車両保険を使わない場合は車は自分のもの。全損でも売れます
  • 全損車は事故車専門店なら値がつきます(海外輸出ルートがあるため)

そもそも「全損」って何ですか

全損には2種類あります。ここを分けて考えないと話がこんがらがります。

種類 どういう状態か
物理的全損 車が直せないほど壊れた。あるいは盗まれて戻らない
経済的全損 直せるけど、修理費が車の時価額より高い。直すより買い替えたほうが安い状態

多いのは経済的全損のほうです。たとえば時価50万円の車に、修理見積もりが120万円出た。直せるけど、それなら別の車を買ったほうがいい。これが経済的全損です。

大事なのは、経済的全損は「直せない」わけではないということ。車自体はまだそこにあって、動くことも多い。だから売り先次第で、ちゃんと値段がつきます。

いちばんの落とし穴:保険金をもらうと、車は自分のものではなくなる

ここが全損でいちばん間違えやすいところです。太字で読んでください。

車両保険から全損の保険金を全額受け取ると、その車の所有権は保険会社に移ります。

これは民法422条(損害賠償による代位)という決まりに基づくもので、保険会社が車の価値を全額払った以上、その車は保険会社のものになる、という考え方です。保険会社は引き取った車を残存物(サルベージ)として売って、払った保険金の一部を回収します。

つまり保険金を全額もらったあとに「やっぱりこの車を自分で売ろう」はできません。それは他人(保険会社)の車を勝手に売ることになります。

保険会社の許可がないまま、手元にある車を勝手に廃車処分したり売ったりすると、保険会社とトラブルになります。

「全損の車を売ったらお金になるらしい」という話だけ聞いて先に売ってしまうと、保険金が受け取れなくなることすらあります。順番を間違えると、いちばん損をします。

じゃあ、どうすれば車を売れるのか

車を自分で売りたいなら、入り口で分岐を選びます

ケース1:車を手元に残したい → 保険金の請求前に相談する

「愛着があるから手放したくない」「自分で売ったほうが高くなりそう」という場合は、保険金を請求する前に保険会社に相談してください。条件によっては、車を手元に残したまま保険金を受け取れることがあります(この場合、残存価値の分だけ保険金が調整されるのが一般的です)。

車が手元に残れば、それは自分の車です。あとから事故車専門店に売れます。

ケース2:相手の賠償だけ、または車両保険を使わない → 車は自分のもの

もらい事故で相手の対物賠償から支払われる場合や、そもそも車両保険に入っていない場合、あるいは車両保険を使わないと決めた場合は、車は最初から自分のものです。誰の許可もいりません。そのまま売れます。

ケース3:保険金を全額もらう → 車は保険会社へ。売却の話は終わり

車両保険で全損保険金を全額受け取るなら、車は保険会社が引き取ります。この場合、あなたが車を売ることはありません。それで完結です。

どのケースになるかで、やることがまるで変わります。だから「全損」と言われたら、真っ先に「この車、最終的に誰のものになりますか?」を保険会社に確認してください。ここさえ押さえれば、間違えません。

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全損でも、車が自分のものなら値段はつきます

車が自分の手元に残るケース(ケース1・2)なら、その全損車は売れます。

ポイントは売り先です。普通の中古車買取店やディーラーの下取りは、その車を国内でまた売ることを前提にしています。だから全損車・修復歴車は値がつきにくいか、断られます。

ところが事故車専門の買取店は、買い取った車を海外に輸出します。日本で「全損」とされた車も、海外では現地で直して普通に走ります。だからフレームが歪んでいても、経済的全損でも、値段がつきます

このあたりの「なぜ事故車専門店だと値がつくのか」という仕組みは、【事故車の買取】値段はつかない…は思い込み。修復歴・全損・不動車でも売れる理由と注意点で詳しく書いています。あわせて読んでみてください。

大手のタウを例にとると、公式サイトによれば世界120カ国以上の販売ネットワークを持ち、累計140万台以上を買い取っています。レッカー代・書類手続き・査定はすべて無料で、動かない全損車でも持ち出しなしで引き取ってもらえます。事故車・水害車の査定シミュレーターもあるので、まず金額の目安を見るのもありです。

取りこぼしやすいお金:買い替え諸費用特約と、税金の還付

全損のときに見落としがちなお金が2つあります。

買い替え諸費用特約

車両保険には「買い替え諸費用特約」という特約があります。全損になって車を買い替えるとき、登録費用などの諸費用を保険金に上乗せしてくれるものです。付いているかどうか、いくら出るかは保険会社と契約内容によって違います。自分の保険にこの特約が付いているか、確認してみてください。

自動車税の還付

年度の途中で車を手放して抹消手続きをすると、残りの月数分の自動車税が還付されることがあります(軽自動車を除く)。全損で車を廃車にする場合も対象になり得ます。ここも取りこぼさないように。

売る前に、これだけ確認してください

1. まず保険会社に「この車は誰のものになるか」を聞く

繰り返しになりますが、ここが全損の一丁目一番地です。保険金を全額もらうと車は保険会社のもの、手元に残すなら請求前に相談。この確認を飛ばして車を売ると、保険金でトラブります。順番を守ってください。

2. 直して乗り続ける目もある

経済的全損は「直せない」わけではありません。保険金+自腹で直して乗り続ける選択肢もあります。愛着がある車、まだ使える車なら、これもありです。もらい事故なら相手への対応の進め方も関わってきます。当て逃げや駐車場のトラブルへの対処は駐車場で当て逃げされた!証拠が必要?泣き寝入りしない5つの対処法にまとめています。

3. 買い替えるなら、次の車の算段も一緒に

全損車を売ったお金と保険金を、次の車の頭金に回せます。新車と中古車のどちらが得かは新車か中古車どっちがコスパ最強?現役営業マンが解説にまとまっています。保険金・売却額・次の車をセットで考えると、お金の流れが見えます。

よくある質問

経済的全損の車は、まだ動きますか?

動くことが多いです。経済的全損は「修理費が時価額を超えた」という金額の話で、車が走れないという意味ではありません。だからこそ、売り先次第で値段がつきます。

保険金をもらったあとで、車を売れますか?

車両保険から全損保険金を全額受け取った場合、車の所有権は保険会社に移るので、あなたは売れません。売りたいなら、保険金を請求する前に保険会社へ相談してください。

全損の車を、勝手に廃車にしていいですか?

保険金を請求する予定があるなら、勝手に廃車にしてはいけません。保険会社の許可なく処分すると、保険金が受け取れなくなったりトラブルになります。まず保険会社に確認してください。

車が自分のものなら、どこで売れば高いですか?

全損車・修復歴車は普通の買取店では値がつきにくいので、海外輸出ルートを持つ事故車専門店が向いています。タウなどは「どんな状態でも無料で引き取り」と明記しています。

まとめ

  • 全損は「価値ゼロ」ではない。経済的全損なら車はまだそこにあり、売れます
  • ただし保険金を全額もらうと車は保険会社のもの。勝手に売るとトラブル
  • 車を自分で売りたいなら、保険金の請求前に保険会社へ相談。順番がすべて
  • 相手の賠償だけ/車両保険を使わないなら、車は自分のもの。事故車専門店で値がつく
  • 買い替え諸費用特約自動車税の還付を取りこぼさない
  • 直して乗り続ける目もある。手放す前に、まず保険会社への確認から

「全損」という言葉に驚いて、慌てて動くのがいちばん損をします。落ち着いて、まず「この車は誰のものになるのか」を確認してください。そこさえ間違えなければ、全損の車もちゃんとお金になります。

車が自分のものなら、まずは無料査定やシミュレーターで金額の目安を見てみてください。動かない車でも、置いておくほど税金と劣化で損をします。

全損でも、置いておくほど損をします

  • 動かない全損車も無料で引き取り。レッカー代はかかりません
  • 年度途中の抹消なら自動車税の還付がある場合も(軽自動車を除く)
  • 支払いは引き取り完了から1〜2週間後に指定口座へ

まずは無料査定で金額を知る »

事故車・水害車・還付金の査定シミュレーターも公式サイトにあります

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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