コーティングとワックスの違いは?洗車後のツヤ感だけで選んじゃダメな理由

車のボディーはいつまでも新車に近い状態に保ちたいものです。「〇年メンテ不要!」の謳い文句にひかれてカーコーティングを考える方は多いかもしれません。

一方で手間がかかってもツヤツヤになる「ワックスがけが好き!」というドライバーもいますよね。

コーティングとワックスにはそれぞれ特徴がありますが、自分の環境や考え方でどちらが良いかベストな選択が変わります。

疑問を抱く人が多いコーティングの上にワックスを塗る「併用はアリなのか」についても合わせて解説します。

目次

ワックスとコーティングの違いとは?

ワックスとコーティングは似ているようで全く違います。

ワックスは油が水を弾く性質を利用し、艶が得られますがボディーを傷から守る効果はありません。

コーティングは薄い被膜を形成して艶と塗装を傷から守り、効果はワックスよりも長続きします。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]ワックスとコーティングの違い[/st-minihukidashi]

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コーティングの種類やメリット・デメリット

コーティングには樹脂系・ガラス系・ガラスコーティングと種類があります。

樹脂系はボディーの表面に樹脂の被膜を形成するので、塗装面を汚れから守る機能は約3か月とカーワックス以上に持続します。デメリットとしては洗車で剥がれることが挙げられます。

ガラス系は成分に一部ガラス繊維を含むコーティング方法で、ガラス系被膜による紫外線や熱など気候条件への耐久性が優れていますが、施工には時間がかかります。

ガラスコーティングはカーコーティングの中では最もハイパフォーマンスで、100パーセント無機質の高性能なガラス被膜を形成し、ボディーを傷から守ります。

研磨剤で磨かない限り被膜は落ちませんが、施工料金が最も高いのがデメリットです。

ワックスの種類やメリット・デメリット

ワックスには固形ワックスと半練り、液体の3種類があります。

ワックスはカルナバと呼ばれる植物性樹脂を原料とし、ロウの成分で艶を保って塗装を劣化から防ぐことができます。

また専門的な知識が不要で、自分で簡単に塗れることも大きなメリットですね。デメリットは傷から守る効果がほとんど無いことです。

またどのワックスも紫外線で劣化しやすく、熱に弱いので炎天下では剥がれ落ちてしまいます。

原料であるカルナバの影響で、埃や排気ガスなど有機系の汚れも付着しやすいこともマイナスポイントです。

コーティングとワックスはどっちがいい?

コーティングとワックス、それぞれの効能に特徴がありますが、現状ではコーティングの機能が優れています。ワックスが持つ性能をより良くしようと考えられたからです。

コーティングも樹脂系・ガラス系・ガラスコーティングと細かく分類されますが、最も効果が高いのは高性能のガラス被膜によるガラスコーティングです。

ボディーを傷から守り、効果も定期的にメンテナンスを行えば3年は持続しますよ。

コーティングした車にワックス併用って大丈夫?

ガラスコーティングを施した車にワックスを併用はおすすめできません。

ワックスは紫外線で劣化しやすく、ガラスコーティングのコーティング剤も一緒に劣化させるからです。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]ワックス併用って大丈夫?[/st-minihukidashi]

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コーティング施工後にワックスしたくなる理由は?

それでもコーティングを施工した後にワックスを塗りたくなるのは、コーティングも日数の経過とともに水を弾く性能や光沢が落ちるからですね。

水弾きが悪くなる

折角ガラスコーティングを施しても、次第に水の弾きが悪くなります。

理由はボディーの塗装面が汚れの膜で覆われ、洗浄で除去することが困難になるからです。

もう一つの理由として、コーティングを施してから日数が経つと、こびりついた汚れがコーティングで形成した被膜と同化してしまうことが挙げられます。

コーティングを施しても定期的にメンテナンスする必要があります。

光沢が低下

ガラスコーティングは、カーコーティングの中でも最強のパフォーマンスを発揮しますが、日数の経過によりコーティングの被膜に汚れが付着して洗車では取れなくなり、光沢が低下します。

光沢を保つためにも定期的なメンテナンスが必要ですが、低下が著しいときは専門店でメンテナンスを受けましょう。

汚れが落ちづらくなる

コーティングの表面が傷んできたり、コーティングそのものに汚れが付着していると、汚れが落ちづらくなります。

コーティング被膜はボディーを汚れから守る代わりにダメージを負っているので、放置するとコーティングの性能が低下します。

コーティング剤に含まれる成分が劣化したり剥がれ落ちたりすることも、汚れが付着する原因です。

シミが付着した

洗車のとき、水道水に含まれるミネラル分やカルキが原因で、シミが付着することもあります。

洗車が完了した後、水分が乾くと塩素やカルキだけが残ってシミとなります。また酸性雨も塗装を劣化させてシミの原因となります。

シミを防ぐには、洗車のとき水分が完全に乾かないようにします。気温が高くない日や曇りの日に行うと効果的ですよ。

また雨が降ったらそのまま放置せず、早めに洗車を行うことも大事ですね。

コーティング後の正しい手入れ方法

コーティングは一度施工すると「効果が〇年!」の謳い文句でつい満足しますが、コーティングの効果をベストに保つには、正しい手入れ方法を習得しましょう。

クリーナーでコーティング被膜のクリーニング

コーティングは施工から日数が経つと徐々に効果が落ちるので、施した後も定期的なメンテナンスが必要です。

洗車したら専用のクリーニング剤でコーティング被膜の汚れを落としましょう。

洗車した後で塗装面がまだ濡れているとき、クリーニング剤を専用のスポンジで塗りこむと、コーティング被膜に付着した油汚れや雨水などのシミが簡単に取れます。

水洗いで余剰成分を流す

クリーニング剤を塗りこんだ後は、ボディーの表面に余剰成分が付着しています。余分に付着した成分を水洗いで流しましょう。

ホースがあれば、水をかげながらファイバークロスなどを使って洗い流します。

ホースが無いときは、バケツに水を汲んで一定の頻度でファイバークロスを使って一定方向に撫でるように拭き取ります。

付着した余剰成分を洗い流した後は、普段通りの手順でボディーの水分を拭き取り、完了です。

ワックスがけの注意点と手順

ワックスは適当に塗ってはいけません。

手順としてスポンジに上手く馴染ませることと、塗る方向に注意しましょう。

拭き取りも、同じ布を使わないようにします。

[st-step step_no=”1″]スポンジにワックスを馴染ませる[/st-step]

ワックスを塗りこむときは、スポンジに闇雲につけるのではなく、ワックスを充分スポンジに充分に馴染ませましょう。

ワックスをつけすぎると、塗っている間に塗りムラが出てきます。

ワックスをつける前にスポンジを少し濡らしてから、缶の中のワックスにスポンジを軽く押しつけて回転させましょう。ワックスが均一にスポンジに付着し、湿り気で効果的に塗り広げられますよ。

[st-step step_no=”2″]一定方向にムラなく塗る[/st-step]

ムラなく塗るには一度に全体を塗るのではなく、いくつかのブロックに分けて均等にワックスを少しつけてから同一方向に塗り広げます。

ボンネットや屋根の上などは縦の向き、ドアは垂直方向に塗り、今度はその上から横方向に塗れば、塗り忘れもムラもできません。

スポンジを一回転させたり往復したりすると、塗り方にムラができる他に、同じ個所を何度もこするため塗装に傷がつく可能性があります。

厚く塗らないことも大切です。膜が厚い部分と薄い部分ができ、かえってムラになりますよ。

[st-step step_no=”3″]拭き取り用の布は使い分ける[/st-step]

拭き取りは最初にネル地でできた布を使い全体を大まかに、かつ要領よく手早く拭き取りましょう。

その次にネル地より繊維が細かい極細の布で全体を撫でるように拭き取ってください。

拭き取りが終わったら約一時間車をそのままにし、ワックスを乾燥させます。

その後、極細のクロス布を使って撫でるように拭き取り、塗りこみは完了です。

コーティングした車に洗車機は問題ある?

コーティング後に洗車する際、洗車機はおすすめしません。

油脂系やポリマー系など、軟らかい性質のコーティングは被膜や塗装が剝がれるからです。

強力な被膜をつくるガラスコーティングでさえ傷がついてしまいます。

作業の手間がかかっても手洗いで洗車するのがベストです。

手洗いが面倒なら、高圧洗浄機を使いましょう。高圧洗浄機なら、コーティングが剥がれたり、ブラシによる小さな傷がついたりすることもありません。

尚ガソリンスタンドで洗車する場合、大体ブラシの洗車機なので注意が必要ですね。

ガラスコーティングした車の洗車方法やタイミングは?

ガラスコーティングは3年は効果が持続するといわれますが、その間メンテナンス不要という訳ではありません。

走行環境や保管状況にもよりますが、月に一度はメンテナンスが必要です。

悪路や悪天候などで汚れたら、ガラスコーティングでもダメージを受けるので、すぐに洗車する習慣をつけたいですね。

また海辺を走った後は、ガラスコーティングであっても塗装に汚れが到達してダメージを受けることがあります。

洗車はもちろん手洗いで行いましょう。時間が無いときは予め埃をキレイに落とし、シャワーや水だけで洗車すると良いですね。

コーティングした車にシャンプー洗車は必要?

コーティングしたらシャンプー洗車は不要と案内されることもありますが、水洗いだけでは汚れが完全に落ちないこともあります。

頻度として水洗いを数回行う間に一回シャンプー洗車を行いましょう。

水洗いだけでは落ちない油汚れなどを、シャンプーに含まれる界面活性剤の効果で汚れを浮かせて除去します。

また水洗いの間にシャンプー洗車を行うと、シャンプーの泡がボディーとスポンジの間にクッションとなります。

泡がクッションとなるので洗車のときに傷がつきにくく、よりキレイにボディーの汚れを落とせますよ。

まとめ

コーティングは余程汚れがひどくなければ、月イチ程度の水洗いで済むので、あまり手をかけたくない人に向いています。

一方ワックスは、マメな洗車が好きな人が使うと効果抜群です。自分でボディのメンテナンスができるので、車好きの所有欲も満たしてくれます。

ワックスは紫外線で劣化しやすくコーティングの上に塗ると一緒に劣化する可能性があるので注意しましょう。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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