雨の日の運転が怖い!不安で当然?事故率4倍に跳ね上がるリスクを乗り切る対処法

雨の日の運転が怖い!不安で当然?事故率4倍に跳ね上がるリスクを乗り切る対処法

車は雨の日でも濡れることなく移動できる便利な乗り物。

一方で雨の日には交通事故が多く発生しているのも事実としてあります。

とくに若葉マークのドライバーは怖さを感じるかもしれません。

  • なぜ雨の日には事故が増えるのか?
  • 雨の日の運転にはどのような危険性があるのか?

こうした知識を持っていれば、雨の日の交通事故は回避しやすくなります。

目次

雨の日に運転が怖い理由とは?

雨の日に運転が怖い理由とは

雨の日の運転はなんとなく苦手にしている人が多いかもしれません。

雨の日の運転のリスクは何か、また怖いと思ってしまう理由を整理してみましょう。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]運転が怖い理由[/st-minihukidashi]

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路面が滑りやすくなる

床が水で濡れていると滑りやすくなることがありますよね。

車が走るアスファルト路面でも同じことが起こります。

路面に水溜まりがあると水が一種の潤滑剤となって、タイヤとの摩擦を減らして滑りやすくなるのです。

またブレーキをかけた際にも、車が停止するまでの制動距離も長くなり、大きな事故につながるケースも増える傾向にあります。

視界が悪くなる

雨あしが強いほど、フロントガラスの視界を遮ってしまうことに。

ワイパーで拭いても拭ききれないような雨の場合、前方の車や信号機なども見えづらくなります。

また降っている雨が細かい霧雨になってくると、細かい水の粒子が空気中に漂いますので、視界全体が白く霧がかった状態になってしまいます。

視界の悪化は、事故のリクスを高めるので不安を感じる人が多いのです。

歩行者や自転車の飛び出し

雨が降って困るのは車だけではありません。歩行者や自転車も同じことです。

東京海上日動がまとめた統計データ上でも、人との接触事故が増え、死亡事故件数および死者数も増加する傾向があることが分かっています。

傘を持っているとその分だけ視界が狭まりますし、雨が降る音で周囲の音が聞こえなくなります。

それにより車の接近に気付くのが遅れてしまい、結果として思わぬタイミングでの飛び出しが発生しやすくなります。

車両側も窓ガラスにも水滴が付くことで、ドライバーの視界の妨げになることで歩行者の発見を難しくしています。

また夜になると、更に車両から歩行者を発見し辛くなります。

対向車のヘッドライトが濡れた路面に乱反射して視界を遮ってしまい、横断中の歩行者が消えたように見える蒸発現象が起こりやすくなるので、横断歩道上での交通事故も増えるのです。

参考:雨天時の安全走行~視界が悪い雨天時に、歩行者の行動を把握するためには~ | 東京海上日動火災保険

周りの車も視界が悪く不安定な走行

周りの車もまた視界不良によってどこか不安定な走行になってしまいます。

前方の車や対向車が路面の水をまき上げる水しぶきもあります。

特に大型車による水しぶきはすさまじいもの。夜にもなれば濡れた路面にヘッドライトなどが反射して視界を著しく悪くします。

雨の日はスリップ事故が急増する

雨の日はスリップ事故が急増する

雨の日は路面が濡れていますので、タイヤとの摩擦係数が小さくなります。

雨の日でも滑らないのはタイヤの性能のおかげであり、それでも雨の日においてはタイヤのグリップ力低下は避けられません。

カーブでのアクセルやブレーキ操作はグリップ力の限界を迎えてスリップさせる原因となります。

また雨で濡れたことによってマンホールの蓋などが特に滑りやすくなっており、走行中に踏むとスリップ事故が誘発されることも。

前方の車がスリップする可能性もあるので、車間距離は普段よりも広く開けたほうが良いでしょう。

雨の日に事故防止する運転のポイント

雨の日にはリスクが高まるのは分かりますが、雨の日を避けていたのでは生活がままなりません。

雨の日に走ることのリスクを減らせば事故の防止につながり、雨の日でも安全運転ができます。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]事故防止のポイント[/st-minihukidashi]

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速度の出しすぎは路面状況の悪化に対応できない

雨で滑りやすいとはわかっていても、ついつい出してしまうのが速度。

タイヤのグリップ力は低下していますが、車は前に進んでくれます。ただし、その速度から止まることができるかは別問題なのです。

首都高速道路の情報サイトである「首都高ドライバーズサイト」では以下の様な統計が出ています。

年間を通してみると雨の日の交通事故件数は全体の15~22%ほどで、雨天の時間の割合は全体の5%ほどになります。

僅か5%の時間に全体の15%以上の事故が集中しており、これは晴天の時に比べて1時間当たりの事故率が4倍に跳ね上がる計算になります。

参考:雨の日に事故が多発しています|首都高ドライバーズサイト

制動距離がのびる

普通に走る分にはタイヤのグリップ力を限界まで使うことはまずありません。

普通にアクセルを踏む分には雨の日であってもタイヤは十分にグリップ力を発揮してくれます。

問題なのは事故を回避したい時の急ブレーキでの制動力です。

急ブレーキ時のタイヤは使えるグリップ力の限界まで使うことに。この時に雨が降っていると使えるグリップ力が低下し、結果として制動距離が長くなります。

ハイドロプレーニング現象

雨の日のスピードの出し過ぎで起きる現象としてハイドロプレーニング現象があります。

ハイドロプレーニング現象は水膜現象ともいわれ、路面とタイヤの間に水の膜ができる状態のこと。

つまりタイヤは路面と接地しておらず、水の上に浮いている状態となっています。

4つのタイヤ全てがハイドロプレーニング現象になると、ブレーキもハンドル操作も受け付けなくなり、減速してタイヤが接地するまで滑っていくだけになります。

自然に減速し、グリップ力が回復するのを待つしか方法はありません。

これに関しても先に挙げた「首都高ドライバーズサイト」の統計でも表れており、側壁などへの施設接触事故の割合が晴れの日よりも増加しています。

施設接触事故の60%以上が時速60㎞以上の走行速度で発生していることから、高速走行になるほど、スリップやハイドロプレーニング現象によって車両のコントロールを失って、本来ハンドル操作で避けられるはずの施設接触事故につながっていると推測されます。

高速道路では雪や雨によって速度規制が実施されており、その情報はサービスエリアの他に車内ラジオや電光表示板を使った道路標示などで走行中にも確認できます。

フロントガラスの曇りに注意

フロントガラスの曇りは、雨が降っていると湿度が高いことを意味しています。

この状態で空調を作動させるとガラスの内外で温度差ができ、細かい結露が発生してガラスが曇ります。

ただガラスが曇った際にはデフロスターで曇りを取ることができます。

またガラスの内側に曇りが発生している時は、噴き出す空気の温度に関わらずACをONにすることで空気が除湿されるのでより効果的です。

視界が悪い時は早めにヘッドライトを点灯させる

ヘッドライトを付けることで、前後の灯火が点灯します。

周囲の交通に対して自分の存在をアピールできるので、事故に遭遇するリスクを減らすことができます。

特に黒やグレーなどの色は視界不良の際には周囲から視認されにくいので、早めにライトをつけると良いでしょう。

豪雨や濃霧の視界不良はどうする?

豪雨や濃霧では空気中に水の粒がたくさん浮遊している状態。その為視界は白く曇ったように見えるわけですね。

この様な状況ではスピードを控えめにし、ヘッドライトをロービームの状態で使います。

フォグランプがあるなら併用して使うとより効果的。逆にハイビームにすると雨や霧に光が反射して視界が悪くなります。

あまりにも視界不良が酷いのであれば、最寄りの駐車場で天候が回復するのを待つというのも選択肢の一つです。

冠水路に入ってしまったら

雨天での走行中に冠水している場所を発見した場合、安易に侵入するのは危険です。

道によってはどの程度の深さまで冠水しているかわかりませんし、もしかしたらマンホールなどが外れて穴が開いているかもしれません。

安全に通過できるのはタイヤの半分程度の高さと言われていますので、それ以上の深さが想定される場合はその道は通るのは避けましょう。

最悪の場合エンジン内部に水が浸入し、エンジンが停止してしまいます。

アンダーパスや低地の道路など冠水しやすい場所は、あらかじめ迂回することを前提にしましょう。

雨の日の運転はいつもより疲れるので注意

雨の日に運転するリスクを熟知していれば、その分だけ注意深い運転をすることになります。

普段の運転以上に集中し、力も入りっている状態なので疲労もたまりやすくなります。

肩に力が入れば肩や首が凝り、脳への血流も滞りがちに。

車の運転は座りっぱなしの姿勢が続くので、体全体の血流も悪くなります。

1時間以上運転した場合は、どこかで駐車し、車外に出て一度立ち上がることで血流を促し疲労を軽減させましょう。

メンテナンスで雨の日の運転に備える

メンテナンスで雨の日の運転に備える

適切なメンテナンスをすることによって、クルマの運転のしやすさというのは変わってきます。

雨の日であっても同じで、メンテナンスをすることによって雨の日でも快適な運転ができるようになります。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]雨の日に備える[/st-minihukidashi]

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タイヤの溝は大切

タイヤに切られた溝は、タイヤと路面との間の水を排水するためにあります。

この溝が深いほどに排水効果が高まりますので、溝の深い新品タイヤほど雨の日でもグリップ力を発揮し、ハイドロプレーニング現象を起こしにくくなります。

またタイヤの性能を引き出すのにはタイヤの空気圧を適正に保つことも必要です。

最近ではパンク修理キットとしてシガーソケットで動く電動コンプレッサーが搭載されている車両が増えてきています。

もちろんパンク修理でなくとも空気圧の管理に使う事ができますので、タイヤの溝と合わせて管理すると良いでしょう。

ワイパーブレードのゴム交換

雨の日には欠かせないワイパーですが、そのワイパーはゴムが使われています。

ワイパーゴムは、外気に触れており、太陽光線にも晒される場所にあるため、劣化して柔軟性を失うことは避けられません。

柔軟性を失ってしまったワイパーゴムは、フロントガラスの曲面に合わせて変形することができなくなり、水切りも悪くビビリなどが発生するようになり最終的には千切れてしまいます。

またワイパーゴムを押さえるワイパーブレードも経年劣化でガタツキが発生することも。

ワイパーゴムの寿命は半年から1年。ブレードは2年程度といわれています。

ワイパーゴムを交換しても吹き残しができるようであれば、ワイパーブレードの劣化が考えられるので、ブレードそのものを交換してみると良いでしょう。

フロントガラスの油膜取り

フロントガラスについた水滴が広がってしまうのは油膜が原因。

フロントガラスの油膜は排気ガスに含まれた油分などが汚れとして付着したもので、定期的に除去するのが望ましいです。

除去する方法としては、カー用品店などにある油膜取りに特化したグッズなどを使うと良いでしょう。

撥水コーティングをする

フロントガラスの油膜を取り除いたときに併せてやっておきたいのが撥水コーティング。

撥水コーティングが利いていれば、走行風だけで雨粒が吹き飛ばされるようになりワイパーを使う頻度も下がります。

ただしコーティング面とワイパーゴムの相性によっては、ワイパーを使用した際にビビリが発生することもあります。

撥水コーティングを施したガラスには、ガラス面との摩擦を低減させたグラファイトタイプのワイパーゴムを使うと良いでしょう。

またワイパーゴム自体に撥水剤が添加されたタイプもあり、使うだけでガラスコートしてくれます。

サイドミラーの水滴に注意

左右後方を確認するためのサイドミラーないしドアミラーですが、この部分についた水滴は走行風も当たり難くて中々落ちてくれません。

水滴が付いていれば鏡像が歪んでしまうので、目視で確認しにくくなり車線変更が難しくなってしまいます。

サイドミラー向けの撥水コーティング剤を活用すると、水滴が重力で落ちていくので視認性が良くなります。

撥水力が強い分コーティングとしては脆いものなので、布などで擦るとコーティングが剥がれ落ちるので注意してください。

偏光サングラスは路面反射を抑える効果も

日差しなどを避ける用途で使われるサングラス。その中でも偏光レンズを使用しているタイプは、眩しい光だけをカットしてくれるので明るさを確保できます。

この効果は太陽光だけでなく濡れた路面に反射した光も有効。

またレンズの色によっては夜でも使えるものがあるので、夜間の雨であっても綺麗な視界を確保するのに役立ちます。

まとめ

雨が降っただけで車の運転は難しくなり、交通事故などにつながるリスクが増えます。

しかし交通安全を語るうえで言われている以下のような基本的なことを、忠実に守ることでリスクは低減できます。

  • 車間距離を広く保つ
  • 交差点や横断歩道の近くでは減速する

雨の日だから特別にというわけではなく、普段の運転においても推奨されていることです。

雨の日の対策を全て行っても他の車両に巻き込まれることもあるので、事故に遭遇する可能性をゼロにはできません。

それでもより重大な結果を招かないためには、各ドライバーの心構えが大切なのです。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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