フロントガラスの油膜が原因!?ギラギラ視界が怖くなくなる5つの取り方

フロントガラスの油膜でヒヤリとしたことはありませんか?

ガンコな油膜は放置すると雨の日や夜間にガラスがギラギラして最悪視界ゼロになり、運転どころではなくなります。

油膜は、自車の周囲を走る車から排出される排気ガスなどの脂分がフロントガラスに付着して発生します。

さらにワックスやガラコなどのコーティング剤が劣化して油膜になることも。

いまいましい油膜はワイパーや拭き取りでは取れません。しかし、油膜を分解して研磨すれば除去が可能です。

油膜のメカニズムと除去方法を理解しましょう。身近にある意外なアイテムも除去力を発揮しますよ!

目次

フロントガラスの油膜とは?

フロントガラスに付着する油膜は主に排気ガスから排出され、シリコン系を含んだ脂分が油膜の正体です。

窓を開けると周囲の車の排気ガスが車内にも侵入して、脂分を含む汚れはフロントガラスやサイドウインドウの内側にも付着します。

酸性雨や黄砂・花粉も注意しましょう。空気中に含まれる油分が汚れとして付着する可能性もあるからです。

油膜はいまいましい汚れですが、残念ながら道を走る以上避けることはできません。

大げさではなく事故の原因に繋がるので、放置せずしっかりケアして油膜を取る必要があるのです。

フロントガラスに油膜が付くとどんな症状がでる?

フロントガラスに油膜が付着すると、ガラスが滲んで前方が見えにくくなります。

運転していて視界が悪い、または前方がぼやけて見えると感じるときは、フロントガラスの表側に油膜が付着していると考えましょう。

どんな症状がでる?

視界不良で危険

フロントガラスに油膜が目立つと、視界が悪くなってとても危険です。

膜のように薄い層がガラス表面を覆って視界を悪くします。油膜が酷いと、対向車がハイビームにしているときは一気に視界ゼロになることも。

油膜は何もせず放置していると事故に繋がるのは、決して誇張した表現ではないのです。

雨が降るとフロントガラスの水捌けが悪くなる

フロントガラスに油膜が付着すると、ワイパーを動かしても薄い膜のようなものがガラス表面に残るので、視界がクリアになりません。

ワイパーのゴムを変えても視界が回復しなければ、間違いなく油膜が付着しています。

油膜の層の水はどんなにワイパーを動かしても取ることができないために、水捌けが悪くなったと錯覚を起こすのです。

あらゆる光が乱反射してギラギラする

フロントガラスに油膜が付着していると、対向車のヘッドライトや街灯が乱反射してギラギラします。

さらにウロコも付着していると、ウロコにも乱反射して何が何だかわからなくなります。

こうなると視界が悪化するので、油膜取りを行わないと運転は命がけの行為です。

雨の日や夜間走行ではフロントガラスの乱反射が強くなるので、油膜とウロコは最悪の組み合わせということがわかりますね。

フロントガラスの油膜ができる原因

油膜は大体排気ガスなどの油分が付着して発生します。またシリコン系のコーティング剤が雨で溶けて流れ、付着することもあります。

雨が上がり乾くと油膜となって、フロントガラスに付着することが発生原因です。

油膜ができる原因

カーワックスが落ちてフロントガラスに付着

ボディーまたは屋根に塗布したワックスが少しずつはがれ、フロントガラスに流れ落ちて付着し、油膜となる可能性もあります。

車を走らせる前に洗車したとき、手に付いた微量のワックスやカーシャンプーなども油膜になるので、洗車後は手についた汚れを丁寧に除去しておきたいですね。

車の排気ガスに含まれる油脂成分が付着

フロントガラスには色々な汚れが付着しますが、路上を走っている間に大気中の煤煙や、排気ガスなどに含まれる脂分がガラス表面を汚します。

春には黄砂や花粉によって、空気中に含まれる油分が一緒に付着することも考えられます。

焼き肉店のそばを通ると、肉を焼いた煙から油分が付着することもあるでしょうね。

酸性雨も無視できません。大気中の油分を付着させている可能性もあるからです。
  

車の内側につく油膜は手で触ったからかも

車の内側につく油膜は、手についた油分の可能性もあります。

フロントガラスに触れる前に、何気なくおでこや鼻の頭を触ると、微量の脂分が付着するでしょう。

洗車の際に、手についたワックスやガラコなどのコーティング剤が付着する可能性もあります。

お子さんがいるご家庭では、子供の手に付着した微かな脂分が、ガラスの内側に触ったときべったりと付いてしまうこともありますね。
   

撥水コーティング剤の劣化も原因になる

フロントガラスの撥水加工で使ったコーティング剤が劣化すると、ガラス表側の油性汚れとなって油膜の原因となります。

ガラコなどのコーティング剤はケミカル製品であり、シリコンが含まれているので、劣化を起こすと着実に蓄積して油膜の原因となります。

ガラスのような汚れから守るコーティング剤も油膜の原因になるとは皮肉ですが、定期的なケアが必要なのです。

落とし穴!窓を開けっ放しにすると外気の油脂成分が流入する?!

窓を開け放すと、外気に含まれる排気ガスなどの脂分が侵入します。

また、飲食店や一般家庭の換気扇から排出される脂分が流入することもあります。

屋外に駐車する機会も多いと思いますが、特に夏は車のガラスを上の方だけ少し開けることもありますよね。

駐車スペースと換気扇のある所の配置によっては、駐車中に窓の隙間から脂分が侵入してしまいます。
   

油膜はどうして落ちにくいの?

油分の汚れを落とすのはとても大変です。油膜は大気中のシリコンから水分が蒸発して固形化してできています。

時間をかけて蓄積された汚れなので、根本的な対策を取らないと取り除くことはできません。

油膜が落ちにくい理由

シリコンの「ゲル化」は大敵

シリコンが化学反応を起こすゲル化とは、ワックスやコーティング剤に含まれるシリコンが直射日光を浴びて乾き、本来粘り気の高いシリコンが固形化する状況です。

固形化すると汚れが蓄積され、簡単に汚れは落とせません。

有機溶剤を使っても若干溶解するだけで、汚れは完全に落ちないのです。

汚れから守るワックスやコーティングも劣化するので、時々は油膜のケアを行いましょう。
   

頑固な油膜を落としやすい成分

ガンコな油膜を形成する主な成分であるシリコンを分解するには、エタノールとアセトンという飽和炭化水素系の溶剤を使うと分解しやすくなります。

しかし一般にはあまり流通しておらず、手に入れるのは困難です。

またエタノールやアセトンを使っても、完全に落とすこともできません。油膜を落とすのはそれだけ難しいので、放置すると後が大変になります。

フロントガラスの油膜取りの方法は?

油膜はガンコなので、ワイパーや拭き取りだけでは落ちません。

根本的に分解して削り落とすことになりますが、軽い油膜を落とすなら身近にある洗剤やウーロン茶も、除去方法として使えることを覚えておきましょう。

また消毒用アルコール(エタノール)も酷い油膜には使えますよ。

油膜取りの方法

油膜を落とすメカニズム

油膜はワイパーを動かしても、拭き取っても除去できません。油膜の成分を分解して削り落とす除去方法が最善です。

油脂成分を分解して落とす

家庭用の洗剤、石鹸や食器用洗剤は油分を分解する性質を持っています。

ウーロン茶は体内の脂肪を分解する作用があるとよく聞きますよね。

ウーロン茶に含まれる重合ポリフェノールという成分は、油膜を形成するシリコンを吸収して落とす効果があるからです。

ウーロン茶や食器用洗剤はすぐ手に入り、ある程度の油膜には除去力を発揮するので大いに活用したいですね。

洗剤で落ちない油膜は研磨する

ゲル化した油膜はワイパーを動かしても洗剤でも落ちません。

除去方法として、コンパウンドなどで削り落としましょう。コンパウンドを付けたスポンジでこすって油膜を削ります。

フロントガラスの表面に傷を付けてしまうので、力を入れ過ぎないよう注意してください。

また必ず洗車用のスポンジを使用しましょう。食器用ではガラスに傷を付ける恐れがあるからです。

食器用洗剤で代用できる?!

食器用洗剤は食器に付着したしつこい油分を分解して除去します。

根本的に油膜を落とすのは難しいですが、ある程度落とすには大いに役に立つアイテムです。

食器用洗剤でフロントガラスをこすれば、軽い油膜の汚れに除去力を発揮します。またウロコ取りにも使えますよ!

なお食器用スポンジを使うと、フロントガラスを傷つけます。必ず洗車用スポンジを使ってくださいね。
   

ウーロン茶って効果あるの?

ウーロン茶は体内の脂肪を分解するので、油膜落としにも使えるのです。

清涼飲料水なのでしつこい油膜に除去力は充分ではありませんが、軽い油膜落としなら大丈夫です。

ウーロン茶で油膜を落とすときは、マイクロファイバークロスを使うと除去力が上がります。油膜を分解する段階で使いたいアイテムですね。

やっぱり専用の油膜取りが頼りになる!

キイロビンなど専用の油膜除去剤はガラス表面の油分を洗い落とし、表面を磨いて油分を削るので強力な除去力を発揮します。

油膜は洗い流すだけでは落ちないので、根本的な対策が必要です。

手軽なシート式油膜取り

軽度の油膜なら油膜取りシートで除去できます。

手軽さがポイントでカー用品電話にも豊富にあり、車内に常備しておけば気がついたときにサッとフロントガラスの汚れと油膜を除去できます。

ガラス面の汚れ落としがメインなので、油膜を元から除去できるわけではありません。

またボディーに間違って使わないように注意しましょう。

油膜取りシートは、夏場は乾きやすいのでたくさん使います。保管状況に気をつけたいですね。
       

スプレー式の油膜取り

油膜にスプレーを吹き付けてサッと拭き上げるタイプの製品です。

シート式と同様にカー用品店に大量にあり、に気がついたとき手軽で簡単にできますね。

シート式と同様、根本的に油膜を除去する効果はありませんが、表面的な汚れを取り除くシート式と違い、スプレー式は吹き付ける分だけでもいくらか除去力を発揮します。

あると役に立つので、車内に常備しておきましょう。
       

油膜取り効果のあるウォッシャー液

ウォッシャー液に油膜取り成分を配合すれば、噴射する度に油膜を除去する効果があるので、メンテナンスの手間が軽くなります。

タイプ別には撥水効果のあるウォッシャー液が多いですが、ガンコな油膜に悩むときは油膜取り効果のあるウォッシャー液を補充すると良いですね。ぜひ検討してください。
      

塗りこみタイプの油膜取り

ガンコな油膜は除去方法として、コンパウンド(研磨剤)を配合した油膜クリーナーを使いましょう。

ガラス表面の汚れを洗い流し、コンパウンドの効果で油膜を除去します。

塗り込みタイプの油膜クリーナーは、シート式やスプレータイプよりも手間がかかる難点がありますが、あまり車に乗らない人の場合は相当の油膜が付着していると考えられます。

本腰を入れて油膜を取り除きたいときは、塗り込みタイプを活用しましょう。

自分で油膜取りをするときの注意点

自分で油膜取りを行う行為は自己責任です。

方法を正しく理解しないとガラスに傷を付け、油をひたすら延ばすだけに終わります。

油膜落としを自分で行う際の注意点を整理しましょう。

フロントガラスに傷をつけないようにする

油膜取りを自分でやろうとすると、ガラスをキレイにしようと、つい力を入れてガラス表面をこするので、ガラスに傷をつけてしまいます。

ガラス表面に汚れが何も付いていない状態で油膜取りを行いましょう。

油膜取りを行う前に洗車を行い、ガラス表面をキレイに洗って汚れを取ることが、油膜取りに成功するための要諦です。        

やり方を間違えると油膜をのばすだけになる

油膜取りの除去方法をを正しく理解しなかったり、または自己流で行ったりすると油膜が取れないどころか、油膜を延ばすだけで終わってしまいます。

クリーナーやシートタイプを使う時は必ず取扱説明書を読んでください。カー用品店にも使い方を確認してみましょう。

また用途が違うものを使用してはいけません。油膜取りを自分で行う場合は、自己責任であることに注意しましょう。
       

油膜予防にはフロントガラスの撥水コーティング

フロントガラスに撥水コーティングを行うと雨の日でも視界がクリアになり、汚れもつきにくくなってメンテナンスがとても楽になります。従って油膜の予防には一番効果的な方法です。

撥水コーティングを施すとフロントガラスの水をよく弾いてワイパーの作動が最小限に抑えられ、ワイパーゴムの劣化を防ぐメリットもありますよ。

撥水コーティングは前処理が大事ですが、キイロビンは前処理にも使えるアイテムです、

フロントガラスの油膜取りをプロに頼むメリット・デメリット

ガンコな油膜を落とすことは、プロに作業を依頼することも一案です。

素人では手に負えない油膜をキレイに落としてくれます。

技術と経験豊富なので、油膜だけでなく水垢やウロコも完璧に、しかも短時間で落としてクリアなガラスが蘇ります。

プロに依頼する最大のデメリットは費用がかかることです。

しかし自分で行うと、出来映えに満足できず、結局何度も行うことが多いかも知れません。

プロの出来映えはクリアで、効果は長持ちします。

コストパフォーマンスは自分でせっせと行う以上の効果が期待できるでしょう。

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油膜は避けられない

有名な「クリンビュー」のような油膜取りは、筆者が小学生の頃からテレビCMを流しています。

長い年月の間に色々な技術が進歩しても、運転する限り油膜は避けられないことがわかりますね。

油膜を根本的に落とすには、次の除去方法を実践しましょう。

  1. 分解して研磨
  2. ウーロン茶
  3. 食器用洗剤
  4. 専用のクリーナー

酷いときは最終手段としてプロに依頼します。

予防対策として撥水コーティングを行えば、ギラギラも怖くなくなります。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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