【ブレーキフルード交換時期】汚れてると問題ある?怖い劣化の判断材料

【ブレーキフルード交換時期】汚れてると問題ある?怖い劣化の判断材料

ブレーキフルードはブレーキオイルまたはブレーキ液とも呼ばれ、エンジンオイルと共に重要な交換が必要な消耗品です。

ブレーキペダルを踏んだ力はフルードによる油圧でブレーキシリンダーに伝わり、車を止めます。

リザーバータンクやブレーキライニング・ブレーキディスクにブレーキフルードが行き渡たりエアが噛んでいない状態でないと、フェード現象やペーパーロック現象が起きてしまいます。

またブレーキフルードは、吸湿性が高いので交換のタイミングを誤ると錆が浮いて漏れ出し、塗装面の劣化も引き起こします。

ペーパーロック現象と無駄なメンテ費用を防ぐため、ブレーキフルードの適切な交換時期と費用をについて徹底解説します!

目次

ブレーキフルードの交換時期は?

ブレーキフルードは消耗品なので、目安として車検を受ける度に交換しますが、実は知らない間に劣化が進行していて、安全性の面から早めに交換することがあります。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]ブレーキフルードの交換時期[/st-minihukidashi]

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ブレーキフルードは経年劣化するから交換が必要

ブレーキフルードは意外かもしれませんが、車を運転しなくても劣化します。

フルードには吸湿性があるため、保管している間に徐々に水分が混じります。

時間の経過と共にブレーキシステムに錆が浮き、腐食した個所からブレーキオイル漏れが起こることもあります。

さらにリアのドラムブレーキからフルードが漏れることも。

漏れたフルードはエンジンルームの金属品や塗装面を劣化させるだけでなく、ペーパーロック現象が起きて大事故の危険性があり、エンジンブレーキで逃れるしかありません。

車検ごとの交換が基本!

基本的にブレーキフルードは、新車かどうかや排気量に関係なく車検が到来する2年に1度は交換するのがベストです。

但しフルードが汚れていなくても、車検時に強制的に早めの交換を行う場合もあるのです。

なぜならばブレーキフルードは見た目には劣化の判断がつきにくい場合があり、詳細なチェックで劣化が判明することがあるからです。 

自分では気が付きにくいブレーキランプも同様です。

車検以外でもブレーキフルード交換が必要なタイミング

車検以外でもブレーキフルード交換が必要なタイミング

ブレーキフルード交換時期の大きな判断方法は、走行距離よりも液体の色です。

リザーバータンクの適正範囲におさまっていなければ、劣化によってブレーキオイル漏れが起きている危険性があるので、車検のタイミングでなくても交換やメンテナスをすることがあります。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]車検以外でもブレーキフルード交換が必要?[/st-minihukidashi]

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リザーバータンクの量で判断

ボンネットを開けるとリザーバータンクという、ブレーキフルードを溜めている白っぽい半透明の容器があります。

タンクの横にMAX、MINと表記がありますが、フルードがこの範囲内に収まっていれば安全性に問題ありません。

ブレーキフルードはブレーキを踏んでいない状態で満タンにしますが、その後で少しずつ減少します。短い期間に目に見えるほど減っていると、ブレーキオイル漏れとブレーキパッドの減りが著しい危険性があります。

ブレーキフルードの色で判断

ブレーキフルード交換時期の判断方法は色の変化です。新車のときや新品に交換した直後は、ほぼ透明に近い黄色です。

フルードの劣化が進行すると更に黄色く変化し、次いで茶色、最後には黒っぽく変色します。

茶色に変色すると交換時期の到来で、黒っぽくなると完全に危険信号です。

ブレーキフルード交換の値段はいくら?

ブレーキフルード交換の値段はいくら?

ブレーキは重要保安部品なのでフルードは高そうなパーツのイメージがあります。できるなら交換は安く済ませたいですよね。

ディーラーやカー用品店など、業態別にチェックしてみました。

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]ブレーキフルード交換の工賃[/st-minihukidashi]

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ブレーキフルードの値段はどのくらい?

ブレーキフルードの料金は1リットルあたり、およそ2,000円くらいが目安です。一般車のリザーバータンクには、1リットルも入っていれば充分です。

ディーラーで新品を補充する場合は車種にもよりますが1,000円強、カー用品店では1,000円台半ばで交換できることもあります。事前に見積もりを依頼してみましょう。
    

ディーラー、ガソリンスタンド、カー用品店での交換工賃は?

整備工場では工賃5,000~6,000円くらい、ディーラーは工賃9,600円くらいで、かなり高くなります。

カー用品店では3,150円〜。オートバックスではフルード代込み4,320円~と差があるのは理由があります。

ディーラーや修理工場はリザーバータンクからキャリパー、ブレーキディスク、ブレーキライニングまで、全てのブレーキフルードを交換しますが、量販店はリザーバータンク内のフルードのみです。

下手に触ってブレーキに不具合が出ると量販店の責任問題になるため、交換費用に大きな差が出るのです。

安ければよいと割り切るか、危険を避けて徹底的にメンテしてもらうか、どちらを重視するかで考えましょう。

車種によって費用って変わるの?

トラックなど大きな車両はブレーキフルードの量が2リットルくらい必要で、10,000円から最高で20,000円くらいと幅があります。

一般車なら車種やメーカーにもよりますが、3,000~8.000円くらいで交換できます。

但しスポーツ走行中心、または排気量の大きい車両など、車種によっては工賃だけで10,000円くらいかかります。

軽自動車だと目安ですが4,000円くらいです。

ブレーキパッドの交換費用については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
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ブレーキフルードの主成分はポリエチレングリコール

ブレーキフルードの主成分はポリエチレングリコール

ブレーキフルードの主成分は鉱物系、グリコール系、シリコン系に分けられます。

市販のブレーキフルードの大半はグリコールが用いられますが、ゴム類との相性に優れていることが理由です。
  

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]ブレーキフルードの主成分[/st-minihukidashi]

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ブレーキフルード はDOT規格で沸点・粘度が違う?!

ブレーキフルードにはDOT規格(アメリカの交通局が定める規格)による3~5の数字があり、大きいほどブレーキ性能がよくなります。

ブレーキフルードは吸湿性が高く、自然に大気中の水分を吸収するので沸点の温度が下がります。

沸点が下がるとブレーキの熱でフルードは沸騰して温度が上がり、制動力が悪化します。

一般道路を走るくらいでブレーキフルードを頻繁に交換する必要がないなら、DOTは低めの数字で充分です。

車のタイプに合ったブレーキフルードがある

ブレーキフルードは入れればよいというものではありません。車両や走り方によって選択します。

一般道路だけならDOT3で充分です。

DOT4は沸点の温度が高いので高速走行や、サーキット走行や下り坂などブレーキ負荷が高い条件でとても有利です。

ディーラーでは一般車でもDOT4を入れますが、カー用品店ではDOT3を入れてコストを下げています。

DOT規格に適合しないフルードは、主にサーキット走行で使われます。ブレーキのタッチや反応はいいのですが、腐食に弱く、ABSの動作が不安定になるなどのデメリットもあります。

ブレーキフルードを交換しないとどうなる?

ブレーキフルードを交換しないとどうなる?

ブレーキフルードは交換しないと制動力が低下するだけでなく、液体が持つ性質から錆が浮いたり塗装面を劣化させたりして、車のメンテナンス費用が余計にかかることになります。
  

[st-minihukidashi fontawesome=”fa fa-map-o” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#5F80AC” color=”#fff” margin=”0 0 0 0″]交換しないとどうなる?[/st-minihukidashi]

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ブレーキフルードが漏れ出す可能性がある

錆が浮いた個所から気が付かないうちにブレーキフルードが漏れる危険性があります。

ブレーキフルードは錆を発生させたり、塗装面を劣化させたりする性質があり、漏れ始めるとエンジン内部の金属や塗装面を劣化させます。

ブレーキオイル漏れはタチが悪く、起きたことには気がつきにくいのが実情です。

頻繁にボンネットを開けて、リザーバータンクの適正範囲に収まっているか確認しましょう。

ブレーキ性能が低下してしまう

ブレーキフルードをいつまでも交換しないと、ブレーキを踏んでもふわっとした感覚があり制動力が低下します。

交換しない期間が長くても、しばらくは制動力が悪い感覚はありません。

油断しているうちにフェード現象やペーパーロック現象が起きる危険性があり、エンジンブレーキで逃れるしかなくなります。
   

ブレーキフルード(ブレーキ液)が不足しているときは補充して大丈夫?

ブレーキフルード(ブレーキ液)は、ブレーキペダルを踏んだ際に、ブレーキパッドに制動力を発生させるために必要な液体です。

ブレーキフルードは、高温や高圧に耐えることができる油脂やグリースを含んでいるため、温度の変化や圧力の変化にも対応できます。

しかしブレーキフルードの液量が不足している場合、ブレーキパッドに十分な力が伝わらないため、ブレーキが効きにくくなります。

また、ブレーキシステム内部の摩耗が進みやすくなり、予期せぬ故障の原因になる可能性があります。

ただしブレーキフルードの液量が不足が確認できた場合、それがブレーキパッドの摩耗か漏れによるものかを判断する必要があります。

ほとんどの場合はブレーキパッドの摩耗が原因ですが、ブレーキフルードの漏れが原因の場合は大変危険な状態になります。

そのため自分で判断ができない場合は、ディーラーや修理工場などに相談し、原因を特定してから対処するようにしましょう。

ブレーキフルード交換は自分では難しい?

ブレーキフルードの交換作業は「ブレーキのエア抜き」が必須です。

エア抜き作業は自分一人で行うこともできますが、作業は複数の人で行うか、ベテランの人が立ち会う方が望ましいです。

またブレーキパーツは重要保安部品なので、整備記録簿への記入が必要になります。

ブレーキフルードは塗装面を劣化させる性質がある他に、作業の最中にエアが交じり、気泡が発生する可能性があるので注意が必要です。

ブレーキペダルを踏んでも気泡を踏み続け、フェード現象やペーパーロック現象が起きる最悪の事態に陥ります。

自分で作業する場合は熟練した人に立ち合ってもらい、なるべく定期点検のときに交換してもらいましょう。

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ブレーキフルードの経年劣化に注意しよう

ブレーキフルードの経年劣化に注意しよう

ブレーキフルードは車検ごとの交換でよいですが、気が付かないうちに漏れていることがあります。

また車を走らせなくても劣化し、詳しくチェックしないとわからないこともあります。

交換するにはカー用品店の方が安いですが、責任問題になるのでリザーバータンク内しか交換しないことは覚えておきましょう。

街中を走るだけならDOT3で充分、スポーツ走行を満喫するならDOT4を選んで、充実のカーライフを楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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