クルマが生活必需品となった現在、自動車保険は万一事故を起こしたときのために絶対必要ですが、日々のくらしには他にも色々お金がかかるので、自動車保険は少しでも安い方がよいですね。
割引率が高くて示談交渉がある、安い自動車保険があれば、検討したいと思いませんか?
大手の自動車保険より20~30パーセント程度保険料が安い、JA(農業協同組合)の自動車共済を徹底分析します。
どれだけ安いのか、なぜ安いのか?自動車保険をおトクに見直す参考情報として、代理店型・通販型の特色とともにお役立てくださいね。
JA自動車共済は、JAの組合員しか入れない?
JAの自動車共済「クルマスター」は、JAの組合員しか入れないと思っていませんか?
そんなことはありません。基本的に誰でも入れます。
筆者は、農業を営んだことはありませんが、JAの自動車共済(保険会社ではない農業協同組合なので、保険ではなく共済といいます)に加入していた時期があります。
JAのクルマスターに加入するには、JAバンクの口座から掛金(共済なので、保険料ではなく掛金という)が引き落とされるので、JAに口座を開く必要があります。
JAの自動車共済はなぜ安い?
JAは、農家が組合員となって互いに助け合い、農業の発展を目的とした協同組合で、農業の発展のために様々なサービスが提供されます。
組合員に対するサービスの一つが自動車共済で、営利目的ではないので安い掛金が設定されています。
JAで自賠責保険に加入すると、自賠責とのセット割引でクルマスターの掛金は7パーセント安くなります。自賠責保険は、どこで加入しても保険料は変わらないので、大手の保険会社にはないセット割は、ぜひ検討したいところです。
掛金は2年払いにすれば、1年払いよりさらに安くなります(7パーセントくらい)。自動更新特約をつけると、さらに2パーセントほど掛金が安くなります。
運転者の年齢条件を、21才・26才・36才以上不担保にすると、もっと安くなります。
JA自動車共済で見積もりをとってみた!
免許証はゴールド免許、等級は6等級で、年齢条件は26才未満不担保に設定し、対人・対物は無制限、人身傷害あり、車両保険もつけて免責100,000円の設定でクルマスターの見積もりをとると、年額90,000円と少しという見積もりが出ました。
ちなみに代理店型大手の某社で見積もりをとると、年額120,000円から150,000円となり、JAクルマスターの方が20~30パーセントも安くなっています。
通販型大手の某社でも見積もりをとると、年額100,000円と少しと試算されましたが、それでもクルマスターの方が、10パーセントほど安くなっています。
すべての見積もりで、クルマスターが安いとはならないでしょうが、代理店型や通販型よりも安いことが多いのは、クルマスターは検討する価値があるでしょう。
車種によっては高めの掛金になるが・・・
筆者は、PS13型シルビアに乗っていたときにJAの自動車共済に加入しました。
「走り屋が乗るクルマは事故率が高いので、保険料はやや高くなる」と事前に言われました。
加入したときの細かい条件は覚えていませんが、掛金は月6,000円×12か月で年額72,000円でした。
JA自動車共済では、シルビアがほかの車種とくらべて掛金が高いということであり、それまで入っていた代理店型の保険よりも安かったのは、間違いありません。
JA自動車共済の事故対応はどうなのか?
ネット上では、クルマスターは事故対応に不安という声が多いです。
筆者は、JAの自動車共済に加入していたときに、軽微な物損事故を起こしましたが、解決まで時間がかかったことを覚えています。
事故は年末でしたが、「円満に解決しました」と連絡があったのは、春になっていました。
筆者は、クルマをぶつけられた被害者として相手方のJAから連絡を受けたこともありますが、連絡は事故から数日後で、少し遅いのでは?と思いました。
時間がかかったという以外には、特に不安や不満は感じませんでしたが、JAは協同組合という性格上、提供するサービスのあらゆる部門の中で人事異動があるので、担当者が保険の専門ではないこともあるようです。
また、JAは地域密着型の組織なので、住んでいる地域から遠く離れた事故では、対応にはさらに時間がかかる可能性があります。
クルマスターと通販型自動車保険との比較
通販型保険も安さには定評がありますが、事故対応の拠点が少ないので、事故を起こしたときは、担当者とは電話のやりとりが基本になります。したがって、保険の契約内容を自分で把握する必要があります。
何度もクルマをこするおっちょこちょいなドライバーは、担当者が親身に対応する代理店型が適しています。
JAは地域密着なので、担当者と顔を合わせる機会が多く心強いでしょう。
代理店型と通販型それぞれの本質と、自分のライフスタイルや性格を見極めて保険会社を選ぶようにしましょう。
まとめ
・JAクルマスターは、JAの組合員でなくても基本的に誰でも入れる。
・自賠責保険とセットにすると、掛金は7パーセント安くなり、2年払い・自動更新特約でさらに掛金が安くなる。
・代理店型大手の保険会社より、掛金が安くなることが多い。
・事故対応に不安や不満はないが、担当者によっては保険の専門ではないため、解決に時間がかかることがある。
・JAは地域密着なので、住んでいる地域から遠く離れた場所の事故は、対応に時間がかかる可能性がある。
・通販型との比較は、保険内容をしっかり把握し、自分で行動できる人は通販型でもよいが、頻繫にクルマをこする人は、担当者が親身になる代理店型がよい。