【ハンドルがブレる原因】修理費は安あがり?!簡単なタイヤ知識で自力解決

車を運転しているときに、ハンドルがブレると、コントロールを失い、恐ろしいことになります。ハンドルのブレは、何が原因で起こるのでしょうか?

実は、原因となる部位やパーツはほとんど決まっていて、ハンドルのブレが万一走行中に起きても、落ち着いて対応することが可能です。

ハンドルがブレる具体的なケースと、恐れる必要がない理由を解説します。

目次

パンクが原因のハンドルのブレ

まったく感じなかったハンドルのブレが、速度域に関係なく始まったら、タイヤのパンクが原因です。

パンクは空気が抜けるのに早くて1分、時間がかかっても数分要するので、落ち着いて対応すれば大丈夫です。

高速道路でタイヤがパンクしたときは、パニックになりますが、落ち着いて左にウインカーを出して安全を確認します。

急ハンドルやブレーキを踏まない限り、車はスピンしないので、アクセルを緩めて、左の路肩に寄せましょう。

筆者の知人が、関越自動車道でタイヤがバーストしたとき、アクセルを緩め、急ハンドルは避けて左に寄せたと語っており、アクセルを緩めることは危険を避ける確実な方法です。

空気圧の不足が原因で起きるブレ

急にブレるのではなく、だんだんとハンドルがブレるときは、タイヤの空気圧の不足が原因です。

タイヤの空気圧が不足した状態が長く続くと、タイヤ側面のワイヤーが切れて、タイヤ側面が波を打って、ハンドルのぶれが置きます。

空気圧が不足するだけでなく、空気圧が左右で違うと、タイヤの設置部の後方にたわみが発生して、最悪の場合たわみが原因でバーストが起きます。

▼タイヤの空気圧には適正値があります。

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タイヤは微妙な摩耗でも、ハンドルがブレることがあります。インチアップしてタイヤが薄くなることも、ハンドルがブレやすくなります。

パンク以外に覚えておきたい専門用語

ここまでの検証で、車のハンドルがブレる原因は、だいたいタイヤ周りにあることがわかりました。

ハンドルのブレとなる、パンク以外の原因と専門用語をまとめて覚えれば、ほとんど回避が可能です。

特定の速度域、たとえば時速80~100キロでハンドルがブレる現象は、ホイールバランスが狂っています。

ホイールバランスの狂いとは、タイヤにホイールを合わせたとき、気がつかない程度にゆがみが出ることです。このゆがみを調整します。

速度が上がるほど、ハンドルのぶれが激しくなる場合は、アライメントというタイヤの正しい角度と位置が、路面の段差を通過したときの衝撃などが原因で、狂いが出ています。

対応として、アライメントの狂いを調整します。

タイヤ周りが原因の豊富な実例

時速30~40キロでのハンドルのブレ

時速30~40キロで、ハンドルが小さくブレるFF(前輪駆動)車の実例です。

タイヤを交換したばかりなので、タイヤがなじむまでの症状か、アライメントが悪いのかと気になりました。

FF車は、前輪で車の駆動とかじ取りを行うので、フロントのタイヤバランスに狂いが発生したことが考えられます。

時速80~85キロでハンドルのブレ

時速80~85キロでハンドルがブルブル振動した実例です。

タイヤとホイールは新品に交換し、アライメント調整もしたのですが、取り付け時にナットの締めが偏っていたために、ブレが発生したとみられます。

前後のタイヤを入れ替えたらブレは消えました。

時速100キロでハンドルのブレ

時速100キロくらいで、ちょっと強めのブレーキを踏むとハンドルがぶれた実例は、ブレーキローターの摩耗によるものでした。

運行前点検を心がけよう

筆者の経験ですが、アクセルを踏んだ途端にハンドルが重く感じられ、加速すると左側にハンドルをとられるので、慌てて左側に寄せて車を停めると、左側の前輪のタイヤがパンクしていました。

近所のガソリンスタンドに見てもらったところ、タイヤに五寸くぎが刺さっていました。

悪質ないたずらと思われますが、車を走らせる前に全体を見ていれば、早い対応ができたでしょう。

運行前点検といっても、車を走らせる前に全体を見るだけでよいのです。

まとめ

タイヤ周りは、1トン以上の重量がある車を支え、走行中は地面と接地して路面の振動を受け続ける結果が積み重なり、劣化によってハンドルのブレが起きます。

「タイヤは命を乗せている」という表現もあり、日頃から空気圧の調整やタイヤの交換、ホイールやタイヤのサイズを新車の時に戻すなど、タイヤ周りに注意していれば、ハンドルのブレを必要以上に恐れることはないのです。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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