ウォッシャー液は水でもいい?洗浄力が落ちるだけじゃない代用NGな根拠

ウォッシャー液は水でもいい?洗浄力が落ちるだけじゃない代用NGな根拠

車のウォッシャー液は前面視界をクリアに保つ大事なアイテム。

フロントガラスに汚れや虫が付いたときなど、シュッと噴射してワイパーを動かしてキレイにすること、よくありますよね。

ウォッシャー液を使うと、ボディーにシミが付くのを嫌う人もいます。

普通の水がガラスクリーナーとして使えれば、コスト削減になると考えるかもしれません。

筆者はウォッシャー液を入れるタンクに、水を入れた経験があります。

ウォッシャー液の役割と性質を理解し、ガラスを常にクリアに保ちましょう。

目次

ウォッシャー液は水道水で代用できる?

ウォッシャー液は水道水で代用できる?

ウォッシャー液を水道水で長期間代用することはおすすめしません。

筆者の経験では窓ガラスのホコリを多少は取り除きましたが、油は落ちにくいのでガラスクリーナーとして期待する洗浄効果は十分でなかったからです。

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そもそもウォッシャー液の役割って?

車のウォッシャー液はガラスクリーナーとして、窓ガラスをキレイに保つために使います。

虫が付いたときなどは運転席からのボタン操作で液が噴射し、同時にワイパーが動作してガラス面の水垢や砂ぼこりなどの汚れを除去します。

窓ガラスが汚れると視界が悪化するので、ウォッシャー液は安全運転に重要な役割を持っているのです。

冬に凍ってしまう可能性がある

ウォッシャー液ではなく単なる水を入れると、極寒の状況ではまるで役に立たない恐れがあります。

気温が0℃になると水は凍り始め、肝心なときに液が噴射しない可能性があるからです。

寒いところでは安全のために、凍らない性能を持ったウォッシャー液を使用しましょう。

寒冷地など地域によっては危険

寒冷地や極寒の状況では、仮に噴射できたとしても瞬時にウォッシャー液が凍結し、洗浄力を発揮する前に窓ガラス全体が白くなり、事故に至るおそれがあります。

またフロントガラスが凍結すると何かの拍子に破損して、車内に損傷が及ぶ可能性もあり、とても危険なのです。

凍結しない寒冷地用のウォッシャー液を使うようにしてください。

ウォッシャー液は基本的に希釈して使う

ウォッシャー液は原液のまま使うのではなく、基本的には希釈して噴射します。

ボディーにシミが付くのも防ぐことができます。

ウォッシャー液は界面活性剤とエタノールが主な洗浄成分で、夏は水の割合を多くします。

逆に寒いときはエタノールの割合を多くすると凍結防止になるので、原液を多く入れましょう。

中性洗剤で代用はできる?

フロントガラスに付着する鳥の糞や虫、さらに油膜など、強烈な汚れは普通の水では洗浄力が発揮されません。

食器用洗剤などの中性洗剤は、ガラスクリーナーとして洗浄効果を発揮するのでは、と考えたくなります。

筆者は洗車のついでに、食器用洗剤で窓ガラスを洗ったことがあります。

中性洗剤は泡切れが悪く、洗浄力以前に白いスジが多数残って視界が悪くなり、何度もガラス表面を拭き直しました。

成分にシリコンがあると、かえって窓ガラスに油膜が付きやすいこともあります。

作業効率を考えると、ガラスクリーナーとして食器用洗剤を使うのはおすすめしません。

ウォッシャー液が凍ってもノズルの位置によっては使える

ウォッシャー液を噴射するノズルの径が細いと、外気温が低くなると凍ることも。

しかしノズルの位置がボンネットの上にあれば、ウォッシャー液は凍結しにくくなります。

ウォッシャー液を内蔵するタンクの内部は、気温がかなり下がらないと凍結しません。

エンジンをかけたときは液が噴射しなくても、エンジンが温まると凍結が溶けて普通にウォッシャーが使用できるようになるからです。

ウォッシャー液の種類と特性

ウォッシャー液の種類と特性

ウォッシャー液と一口に言っても、実は色々なタイプがあります。

汚れの種類もいろいろあるからで、洗浄効果は自分が重視する目的で使い分けると良いですね。

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ノーマルタイプ

ノーマルという通り、ごく一般的なウォッシャー液。洗浄成分は界面活性剤とメタノールが中心となっています。

洗浄力は必要十分でオールシーズン使うことができ、値段は200円くらいと安いので手軽に試すことができますね。

撥水タイプ

洗浄成分にシリコンやフッ素などを配合する製品は、車の速度に応じて撥水効果を発揮します。

ただし撥水タイプはガラスコーティング車のように窓ガラスに軽い油膜を塗るので、油膜洗浄するタイプと混ぜてはいけません。

もし液を入れ替える際は、補充するのではなく交換が無難です。

油膜取りタイプ

フロントガラスに油膜がこびりつくと、ノーマルタイプのウォッシャー液を噴射したり、雑巾で拭いたりしても視界がクリアになりません。

油膜取りタイプは、噴射するだけで油膜洗浄する働きがあります。

もしガラスコーティング車のような撥水タイプから油膜洗浄タイプへ交換するときは、タンクを空にし、水道水を補充してからもう一度タンクを空にして、簡単に洗浄しましょう。

解氷タイプ

解氷タイプは洗浄成分に塩化カルシウムなどを配合しているので、洗浄効果だけでなく雪や霜などを溶かす能力に優れています。

凍りにくいため寒冷地用、またはスキーなど冬のレジャーで車に乗るときには有難いですね。

ウォッシャー液を補充・交換する方法

ウォッシャー液を補充する方法はタンクの位置がわかれば、難しくありません。

車種によっては位置が分かりにくい場合があります。

補充ではなく交換する場合は多少手順が必要なので覚えておきましょう。

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ウォッシャー液の入れ方

ウォッシャー液は、タンクの位置がわかれば誰でも簡単に補充できます。

タンクにはウォッシャー液をイメージできるマークが付いているので、入れる際は必ず確認しましょう。

洗車のついでに見ておくと良いですね。

タンクの位置を確認する

ウォッシャー液はエンジンルーム内の、水が噴射するマークがある半透明のタンクに注入します。

車種によってはボンネットを開ければすぐ目に入りますが、自動車メーカーによってはタンク本体が見えず注入口だけが見えるものもあり、確認が必要です。

エンジンルーム内は様々な液体を入れるタンクがあるので、他のタンクと間違えないように注意しましょう。

ウォッシャー液を注ぐ

ウォッシャー液を注入するタンクの位置がわかったら、充填する口から液を注入します。

FULLまたはMAXの目盛りがある車種もありますが、注入口の上方まで液が上がれば充填完了です。

ウォッシャー液の割合は?原液のままでOK?!

ウォッシャー液を原液のまま噴射すると、ボディーにシミが付く可能性があるので、基本的には希釈して使います。

また希釈することで使用する液も少なくなり、コストが抑えられます。

希釈タイプの場合、水を混ぜる割合はメーカーの取扱説明書をよく確認しましょう。

なお凍結を防止するため、希釈タイプでも冬は原液の割合を多くします。

希釈タイプでも原液のままなら、マイナス20度くらいでも凍りにくくなるからです。

ウォッシャー液に水道水で希釈するときは、水が腐って内部が詰まるのを防ぐため、防腐剤配合のタイプを選びましょう。

補充だけで良い?交換しないとダメな場合もある

ウォッシャー液は様々な種類があります。

普段は補充するだけで済みますが、ガラスコーティング車のような撥水と油膜洗浄などタイプが全く異なる液を使用するときは補充ではなく、交換するようにしましょう。

万一ウォッシャー以外の液体を入れた場合も、そのまま補充してはいけません。

タンク内部などを清掃する必要があるので、自分で処理せずディーラーなど専門家に見てもらいましょう。

ウォッシャー液の抜き方は?

ウォッシャー液を噴射するときのワイパーレバーを操作し続けると、タンク内部は空になります。

ただし長い時間動かすとワイパーモーターに余分な負荷がかかり、故障の原因となることも。

何回かに分けて抜くようにしましょう。

タンクの下からを抜くこともできますが、自動車メーカーによっては手間がかかる作業になりますのでおすすめはしません。

ウォッシャー液が出ないのはなぜ?対処法は?

ウォッシャー液が出ないのはなぜ?対処法は?

ウォッシャー液が出ない場合、まずは液の量が十分か確認しましょう。

液量が十分ならタンクのホースが外れているか、ホースなど液がガラス表面へ通じる経路のどこかにヒビが入っている可能性があります。

異常がなければノズルをチェックしましょう。

筆者の経験では、ノズルにワックスが詰まっていたことがありました。

細いピンを差し込むと噴射するようになるので試してください。

気温が低いときに寒冷地用ではないウォッシャー液では、内部凍結の可能性があります。

ウォッシャー周囲のパーツに異常がなく、気温や液のタイプにも問題が無ければポンプの故障が考えられます。

レバーを操作しても全く音がしない場合は、修理を依頼しましょう。

まとめ

ウォッシャー液の代わりに水道水を使えないことはありませんが、洗浄効果は低く冬は凍結するので、緊急時以外は使わない方が無難です。

液が出ないときはシステムが故障していることもありますが、単に液が不足していたりノズルが詰まったりの場合もあります。

ウォッシャー液の効果は様々。自分が重視する目的で選び、クリアな視界で快適に運転しましょう。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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