ヘッドライトのスモークフィルムは車検通る?検査官が見逃さないNG基準値

ドレスアップされた車は思わず目が行きます。乗っている人のセンスと車に対する思い入れが伝わってきますね。

でもヘッドライトがそのままだと他のドレスアップと調和せず、不自然なので手をつけたくなります。

そこでヘッドライトもスモーク化すると、車全体の印象が更に引き締まってドレスアップ効果が高まりますが、安易に行うと車検に通らないことがあるのです。またカー用品店は受け付けてくれません。

ヘッドライトをスモーク化して車検に通る条件とDIYで行う場合の貼り方を覚えて、ドレスアップを楽しみましょう。

目次

ヘッドライトのスモークフィルムは車検に通らない?!

ヘッドライトをスモーク化すると車検に通らないことがあります。

色がついていると明るさが落ちて車検基準を満たさないことがあるからです。

車検に通らない?

車検基準で色つきフィルムはNG

ヘッドライトは車検基準で色味もチェックされるので、市販品のカラフルなフィルムは特に注意が必要です。

ヘッドライトの色は白と決まっていますが、フィルムを透過して照射されると色味が変わってくるからです。

青や紫にピンクのフィルムではダメで、透明または半透明の黒(スモーク)なら車検に通るでしょう。

現実問題としてピンク色のフィルムを貼っても、車が周囲から浮いて見えると思います。黒のスモークは車全体を引き締めると思いますよ。

スモークフィルムを貼ると暗い?明るさの基準は?

ヘッドライトにスモークフィルムを貼ると、勿論光量が低下します。

明るさが6,400カンデラを下回ると車検に通らないことがあります。殆ど真っ黒なフィルムはほぼ通らないでしょう。

車検に通るかどうかより、あまりにも濃い目のスモークフィルムは前方が見えなくなります。少し薄暗いくらいの濃さが良いですね。

左右で明るさ・色が違うのはダメ?

左右でフィルムの濃さや色が違う場合も、勿論通りません。

大型のフィルムをカットして売っているので、基本的に左右同じ色になる筈ですね。

但しヘッドライトを塗装してスモーク加工する場合は注意しましょう。左右均等に塗装する必要があります。

スモーク塗装を考えている人は、技術力のあるプロに施工してもらう方が無難ですよ。

車検はロービームで検査される

2015(平成27)年9月から車検の検査基準が変更され、ヘッドライトは全てロービームで検査することになりました。

フィルムを貼ることでライトの透過性が低下すると、照射されている範囲とそうでない範囲の境界が不明確になり、カットオフラインが出なくなります。

フィルムを貼ったためにカットオフラインが明瞭でないと、車検が行えない場合があるのです。

海外産の安価フィルムに注意

明らかに安すぎる外国産のフイルムはやめた方が良いでしょう。

フィルムは透明度が高そうに思いますが、安価な海外産のフィルムは細かく観察すると透明でない物があり、暗くなりやすく車検に通らないことがあるからです。

フィルムの施工や耐久性にも問題があり、ヘッドライトに貼り付ける時に破れることもあります。

少し高くても国産品を選ぶことが無難ですよ。

ヘッドライトのフィルムの種類と効果

ヘッドライトに貼るフィルムは意外と種類が豊富です。

ドレスアップ目的からヘッドライトを保護するタイプまであり、自分が求める目的に応じて選びましょう。

フィルムの種類

スモークフィルム

スモークフィルムはヘッドライト全体を覆い、ドレスアップのために貼るのが主目的です。

ヘッドライトをスモーク化するには、フィルムを貼れば簡単にできるのでよく選ばれています。

カラーフィルム

カラーフィルムと言われるヘッドライト全体を覆い、やはりドレスアップが主目的です。

色のバリエーションは様々あり、ブルーやイエローにレインボーカラーまで存在するのです。ドレスアップに向いていますが、車検に通りにくいデメリットもあります。

アイラインフィルム

アイラインフィルムはその名の通り、ヘッドライトの下端に細いフィルムを貼ってドレスアップするタイプです。

貼り付けるだけなので簡単に加工でき、色のバリエーションも豊富で車種に適合するフィルムなら10分くらいで作業できます。

簡単にドレスアップしたい人向きのフィルムです。

プロテクションフィルム

ヘッドライトの保護が目的で、通常のフィルムよりも分厚く、飛び石による傷や損傷、紫外線による黄ばみを防止します。

またヘッドライトの黄ばみを除去した後のコーティングとしても使えます。

フィルムの色は大体透明で、ドレスアップよりも愛車の保護が目的の方におすすめです。

DIYでやるヘッドライトフィルムの貼り方

DIYでヘッドライトにフィルムを貼るには、必ず洗車しましょう。

キレイに貼るにはシワや気泡が大敵なので、接着面をしっかり濡らすなど事前の準備を解説します。

フィルムの貼り方

窓ガラス用のスモークフィルムってキレイに貼れる?

窓ガラス用のフィルムでも貼ることはできますが、基本内側に貼るタイプなのでヘッドライトに貼ると耐久性に問題があります。

平面なら簡単ですが曲面や角があると1枚で貼るのは難しく、分割して貼っても大変でしょう。

フィルムの貼り方手順

フイルムと貼り付けに必要な道具としてスプレーボトル、中性洗剤、スクイジー、タオル、ドライヤー、マスキングテープ、カッターあるいはハサミを用意しましょう。

step
1
フィルムをカットする

フイルムをカットする時は、1〜2周くらい大きいイメージで余裕を持ったサイズにカットすると上手くいきます。

余ったフィルムは最後にカットするので、大体の形で大丈夫ですよ。

step
2
ヘッドライトの洗浄・脱脂・マスキング

貼り付け前に必ず洗車が必要です。その後に脱脂すればフイルムが貼りやすくなります。

最後にフィルムをカットする時、またはスクイジーで傷を付けないためマスキングテープでヘッドライト周りの養生を行いましょう。

step
3
フィルムの接着面をしっかり濡らす

レンズ面に調合した洗剤水を吹きかけます。フィルムがすぐ貼り付くことを防ぎ、修正もしやすくなります。

蒸発を防ぐため気温の低い日に作業すると良いですね。

step
4
シワと気泡を押し出す

熱を加えて引っ張るようにフイルムを貼付けると良く馴染みます。

この時にシワが出るので左右に分散させて伸ばしたり貼ったりを繰り返してシワと気泡を押し出します。

step
5
余分なフィルムのカットする

フイルムをカットする前にカッターの刃を折り、常に切れ味の良い状態で行いましょう。

カットラインがわからない時は水性ペンやマスキングテープを使い、目印をつけましょう。

ヘッドライトフィルムを貼るとピットインを断られる?!

ナンバープレートに関する規制が強化され、透明のカバーがダメになりました。

カバーを付けているとオイル交換も受け付けてもらえません。業者が不法改造に加担したと誤解されては困るからです。

同じようにヘッドライトのフィルムも断られます。フィルムや塗装でスモーク化を扱っている専門業者へ依頼するしかありません。

オートバックスなどのカー用品店では施工してくれない?!

フィルムや塗装でスモーク化する場合には、業者に依頼する方がクオリティが高くなり、DIYができない方や面倒な方も安心です。

但しカー用品店やカーディーラーでは施工してもらえません。

車検に通らない可能性があるドレスアップを施したら、店の信用に関わるからです。

ヘッドライトを合法的にスモーク化する方法はないの?

合法的にヘッドライトをスモーク化するには車検基準を満たすことが必要です。

また車検もあらゆるところで受けられないので、問題ないタイプの車検を事前にチェックしましょう。

合法的にスモーク化

車検に通る色・明るさ・光軸を確保する

ヘッドライトのスモーク化で車検に通らないのは、スモーク化そのものではなく車検基準を満たさない場合です。

車検に通るには色は白、明るさは6,400カンデラ、そして光軸がきちんと確保されている必要があります。

またロービームで40メートル先、ハイビームで100メートル先を確認できることも大切ですね。

予備検査場でチェックする

ディーラーやカー用品店ではピットインを断られるので、予備検査場を利用しましょう。車検の時と同じ検査でチェックでき、検査費用は1,500円くらいが目安です。

車検に通るためのカスタマイズができ、夜間に必要な視認性も確保できます。必ず受けましょう。

民間車検やユーザー車検で通す

スモーク化した後の車検はディーラーやカー用品店では受け付けてもらえません。民間車検もしくはユーザー車検を利用しましょう。

ユーザー車検では数千円くらいで、テスター屋さんがヘッドライトの調整を行ってくれますよ。

スモークフィルムの上手な剥がし方

ガラスに貼ったフィルムを剥がす時はドライヤーを使います。付着している糊が温風でふやけて剥がしやすくなるからです。

端っこを爪で軽くめくって、周辺を温めながらフィルム剥がしスプレーを使うと糊の成分を溶かして剥がしやすくなります。但し温め過ぎには注意して下さい。

車検基準を満たそう

車検に通るにはヘッドライトのスモーク化そのものが問題というより、車検基準を満たすことです。

色・明るさ・光軸がチェックされますが、フィルムを貼ってあまりにも暗かったり派手な色のフィルムで色が変わったりでは問題です。

  • 透明または半透明の黒
  • 少し薄暗い程度の濃さ
  • 安価な海外産は避ける

この3つのポイントで選び、車検に出す際も断られない業者を事前にチェックしましょう。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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